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長編

隙間人間(コピペ

匿名 3日前
怖い 959
怖くない 931
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彼はそのまま僕の家で夕ご飯を食べた。 彼は悪いからと断っていたが、僕の母親がどちらかというと無理矢理食事を勧めていたように記憶している。 夕飯を食べ終わると彼は僕と一緒に風呂に入り、九時前に彼は僕の父親に付き添われて自宅に帰っていった。 一人っ子だった僕は、そんな彼との生活が、兄弟が出来たみたいで単純に嬉しかった。 家の両親が何故彼にそんな事をしていたのか僕が理解したのは、彼が風邪で学校を休んだ日の放課後だった。 彼にプリントを届けるよう先生に言われた僕は、久しぶりに一人で歩く家路にすっかり退屈しながら、昔彼が話してくれた彼の家の位置を頭に描きながら彼の家を目指した。 滅多に足を踏み入れる事のない歓楽街は、ゴミが多く少し臭かった。 妙にけばけばしい看板と、半裸の女の人が写ったチラシ画張られて電柱を眺めながら、僕は少し恐怖を覚え、早足で彼の家に向かった。 そうして見つけた彼の家は、手入れもしてない伸び放題の生け垣に目隠しされるように、歓楽街の端にあった。 醤油で煮染めたように黒ずんだ板壁の木造平屋造りの彼の家は、お世辞にも裕福そうに見えなかった。 僕はどきどきしながらチャイムを押したが、壊れているのか音が鳴った気配がなかった。 仕方なく僕は引き戸の玄関のガラスをノックして声をかけてみた。 すると、奥から女の人のヒステリックな叫び声と、なにかがぶつかってガラスが割れるような音がした後、彼が青い顔をして玄関を開けた。 彼は僕にプリントを持ってきてくれた事の礼を言うと、パジャマのまま靴を履いて家の外に出てきた。 玄関から僅かに見える家の奥に、派手な服を着た女性が立っているのが見えた。 「おい、外に出ても大丈夫なの?」 「母ちゃんが、ついでに酒買うてこいって言たから」 それだけ言うと、彼は僕の上着のすそを引っ張って歩き始めた。 後ろから彼の顔を覗くと、彼の顔は真っ赤に染まっていた。 彼の顔の赤さは、熱のせいだけではなかったのは小学生の僕にも直ぐに分かった。 彼と別れて家に帰った後、夕飯の席で僕は母親に彼の家の事を尋ねた。 言いにくそうに口ごもる母親に、その日の出来事を伝えると、漸くぽつぽつと母親は話し始めた。 母親曰わく、彼の家は父親が働いておらず、母親も水商売をしているとの事だった。 きっと、先程見た派手な服装の女性が、彼の母親なのだろう。 言われてみれば、確か

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  • 一人っ子のはずがいつの間にか弟いるんだが?
    ぬん
  • 何か読んだことあるような
    まい
  • この話面白い。読み入ってしまった。友達が不憫でしょうがないが。
    うんこりん
  • 主人公は一人っ子のはず… でも、二つ離れた僕の弟よりも 彼は小さい… 弟も隙間に行ったの・?
    匿名
  • え、死んだの、投稿者さん
    怖話
  • 自分から隙間に入っても幸せにはなれん
    菜々氏
  • 長! お疲れ様です!
    あいこ
  • 切ない
    匿名
  • 隙間にいる人、見かけたことある人が怖がっていました。 隙間にいた人、偉い人らしいです。お金に困っているようで、偉い人がお金に困っていると、 普通の人の生活もこれからもっと大変になるかもしれないと思いました。
    クネクネ
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