
長編
深夜喫茶「見えない交渉」
まなみ 2016年3月7日
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疲れた。
俺はバイクに乗り、アパートに帰宅した後ベッドに沈むようにして爆睡した。
何時間立っただろうか。
ピーピピピ!ピーピピピ!
スマホの着信音に、俺は重たい瞼を目を擦りながら起きた。
「はい……」
寝ぼけた声で返事を返す。
「良かった、無事だったんだね!」
店長だ。
それにしても何だ?無事って?
「あの、何ですか無事って?」
「あれ知らないのかい?まあ寝てたんならしかたないけど、駅の方で通り魔事件があったんだよ。丁度君の帰宅時間と被ってたから気になってね」
「通り魔事件?」
俺は聞き返すようにいうと、急いでテレビをつけた。
何度かチャンネルをかえると、やがて緊急生放送、と書かれたテロップ画面を見つけた。
喫茶店から近い見慣れた○手駅をバックに、一人の報道記者らしき男が、青ざめた顔で必死にリポートしていた。
「この事件により、計13名が重軽傷を負いました。被害者の方の安否が気遣われます。以上現場からの……」
現場から場面がかわり、大勢の警察官が一人の男を連行していく場面に切り替わった。
「ただいま容疑者が連行されて、」
新たなリポーターが実況を始めた。が、俺はそこで愕然としてしまった。
テレビ画面の中、連行されて行く男の顔に見覚えがあったからだ。
忘れもしない。深夜、あの女性を説得していたメロンちゃんが、窓の外を指差していた時、通りかかった通行人の男性……間違いない、あの男だ。
俺が頭を下げたあの男、
何で……。
こんな偶然があるのかと自問自答しそうになった時、俺はふとあの言葉を思い出した。
確かメロンちゃんは俺にこう言った。
「帰りは歩きですか?」、「電車じゃないんだ」と、
言い知れぬ不安に突如襲われ、俺は怖くなりいてもたってもいられなくなった。
何なんだ。
一体何が起こった?あの夜何があったんだ!?
必死に考えたがうまく頭が働かない。
会うしかない、メロンちゃんに。
もう一度会って本人に確かめるしかない。
俺はそう決心し、夜を待った。
いつもと同じように出勤し、メロンちゃんが入店する時間まで待っ。
やがて、時計の針が二本とも真上を指したとき、店のドアベルが鳴った。
腰まであるゆるふわ
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chat_bubble コメント(19件)
- 取手駅の事件なら電車じゃなくバスでの通り魔だし、 指差しでのり移らせたとしたら、事件起きた時間と時間差でるのでは。 一旦家帰るか買うかで包丁手に入れて、わざわざバス乗り込んだってこと? 冷静に考えるとちぐはぐに感じますが…… 怖い話としては面白かったです名無しさん
- 取手駅の通り魔事件でしょ2010年 学生13人くらい殺傷してたよね2えr
- その事件ってなんて検索すればヒットしますか?ケビーニョ
- メロンちゃんは女の子だよね?なぜ僕?キノピオ
- オーバーフロートって…(笑)笑わすなイプシロン
- 0/100です。
- 続編の題名はなんですか?カナ
- 遅くなりました。実体験です。コオリノ
- 聞き方が雑でしたよね、投稿者さんの実体験ですか?それとも人から聞いた話を、その人の主観で語る風の感じですか?あんこう
- 実体験?あんこう