本当にあった怖い話

怖い話の投稿サイト。自由に投稿やコメントができます。

長編

あんたがたどこさ

匿名 4時間前
怖い 1,082
怖くない 903
chat_bubble 8
114,660 views
た言葉だ。考えなければ、アイデアは生まれない。考えろ、僕。 そこで、一つ思い至る。僕が今座りこんでいる、この地面の図形。 僕は、この図形から、ここに来たのだ。『あんたがたどこさ』によって。では、同じことを繰り返せば、元の世界に戻れるのではないか。 俄然元気になった僕は、図形の中に立つ。眼を瞑る。 せーの。 飛ぶ。唄う。間違えない様に、慎重に。 「かーくー、……っせ!」 どうだ。目を開く。 風景に、変わりは無い。しかし、静かだ。どうだ、僕は戻れたのか? 「……わっ」 ……わっ、わ、わ…… こだました。僕は、戻れなかったようだ。 それから、何度かパターンを変えて試してみた。スタートの位置を変えてみたり、飛び方を変えてみたり、Kの様に音痴に唄ってみたり。けれども、いずれも効果は無かった。 もしかして、二人でなくては駄目なのか。 一人では駄目なのか。 一人。無音。暗闇。怖い。 いかんいかん、冷静になれ。後頭部を叩く。考えろ考えろ僕の頭。 もしもだ、僕が『あんたがたどこさ』によってここに来たとする。そうだとしたら、その歌詞に、何かヒントが隠されていないだろうか。 僕は『あんたがたどこさ』の歌詞を頭の中でなぞってみた。肥後……熊本……せんば山。そこで、僕はふと思い至る。あの歌詞の中で隠されたのは、タヌキだ。鉄砲で撃たれて、煮られて、焼かれて、木の葉で隠される。 もしかして、僕はタヌキ? だったら、Kは猟師だろうか。 しかし、そんなことに気付いてもどうにもならないのだった。 足元からじわじわ上って来る恐怖が、膝を越えた。足が小刻みに震えだす。まずい、正気の僕に残された時間は割と少ないらしい。 勘弁してくれ。僕だって怖がりなのだ。 一人は怖い。いつもは、どんな心霊スポットに行ってもそれほど怖くは無い。何故なら僕の隣には、SとKが居るからだ。そう言えば、今日は三人じゃなかった。それがいけなかったのかもしれない。 Sが今日来れなかった。急にバイトが入ったと言った。けれど先程、僕とKが学校の探索をしている時にメールが来ていた。その時の僕は、廃校探索に夢中で、Sからだと知っただけで、メール自体は見てなかった。 それを思い出した僕は、ポケットから相変わらず圏外で役に立たない携帯を取りだした。 操作して、メール受信画面を開く。 『今何処にいる?』 それが、Sからのメールだった。それが分

この怖い話はどうでしたか?

f X LINE

chat_bubble コメント(8件)

  • めっちゃ怖かったです、けど、戻れてよかったですね
  • 私も、危険というレッテルをどこかに貼ってみたいですね ところでレッテルってどこかに売ってるのでしょうか ホームセンターや文具・雑貨店などでは見たことがありません Amazonでもレッテルという商品はありませんでした
  • これ、なつのさんの奴だよね?
    肉団子
  • 創ったにしても好きだわ、この手の話。でもよく手毬唄で戻れるって気付いたなぁ。自分だったら試しもしないかも。
    kayaro
  • 何で友人と電話してるのに目の前で話してるんだ?
    名無し
  • 本当にあった訳ないじゃない 文章が上手いですね
  • 素晴らしい。
    だっち
  • 本当に有ったんですか? 電波関係なく写真や動画撮って欲しかったですね!!
0/500

お客様の端末情報

IP:::ffff:172.30.1.243

端末:Mozilla/5.0 AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko; compatible; ClaudeBot/1.0; +claudebot@anthropic.com)

※ 不適切な投稿の抑止・対応のために記録される場合があります。

grid_3x3 話題のキーワード

search

サクッと読める短編の怖い話 サクッと読める短編の怖い話

読み込み中...