
俺はショックを受けて、放心状態で遊園地をさまよっていた。
3人は自分たちでフリーパスを買ったようで、3人が乗り物に乗っているのを何回か見た。
俺は1人で回っても仕方ないしフリーパスは買わなかったが、すぐ帰るのも何か勿体なく、ブラブラと園内を回っていた。
花の咲くガーデンなど無料で見られるものもあるし、もしいつか女と2人で回ることになったらどこに行こうかなとその下見でもあった。
ときどき近くを通る3人は、1人で回っている俺を見てクスクス笑っていた。
そして、日が落ちてきた。
帰り道にも時間がかかるしそろそろ帰ろうかなと、俺は門を出て駐車場に向かった。
すっかり暗くなった駐車場で、車のスマートキーでロックを解除すると、
「私の家の鍵なかった?」
驚いて振り向くと、そこには結菜が1人で立っていた。
「どうしたの?」
「私の家の鍵が無くなっててて、駅から戻ってきたの。もしかして車の中かなって。」
俺は車の後部座席のドアを開けると、
「あった!私の家の鍵!」
結菜はキーホルダーのようなものを手に取り喜んでいた。
「ありがとね。・・それと、もし良かったら車で家まで送ってくれないかな?」
意外な言葉とともに喜ぶ俺。
「え?俺の車でいいの?」
「うん。電車だとよく分からないし。」
俺は喜んで結菜を乗せた。
結菜は、後部座席だと失礼だからか助手席に座った。
そしてすっかり暗くなった夜道を走らせる俺。
遊園地は山の中にあり、あたりは舗装された道以外ほとんど何もないような場所だった。
俺たちはしばらく黙っていたが、高速道路に入った頃に結菜は
「さっきまで、ひどいこと言ったりしてごめんね。」
「いや、いいんだ・・」
「私もあの人たちのあなたへの言い方ってどうかって思ってたけど、後輩の私はあの人たちに強く言えなくて・・」
「いや、いいんだよ。」
俺も結菜に悪気はないのは分かっていた。
そのあとはしんみりと話しながらも
「遊園地、楽しかった?」
と聞いてみると結菜は
「うん。でも私、4人で仲良く回りたかったな。」
「え、でも、俺がいなくて女だけの方が良かったろ?」
「ううん、全然そんなことない!」
「???」
結菜には俺への申し訳ない気持ちや、遊園地に連れて行ってくれた感謝の気持ちがあった。
ただでさえ綺麗で良い雰囲気の女性だなと思っていた結菜への印象がさらに強くなった。
それはそうと、外は雨や風が強くなっていた。
後日談:
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