
短編
すくい
匿名 3日前
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知ってる?
地図に載っていないくらい小さな村では、ある決まりがあるんだ。
それは、【四月十二日】、ひとのすくいという日に、外に出てはいけない。また、村の外の者は村に立ち入ってはいけない。というもの。
これは村長に何度も言われていることで、新人でも絶対に守っていたそうだ。
そして【四月十二日】がやって来た。
村人は起きてから扉の鍵をしめ、覗き穴をふさいだ。
外に置いてある野菜やくわなんかも、前日にしまったから、村人は家の中で家族や友達とすごしていた。
でも1人の新人は外が気になったのかな。
ちょっとだけ覗いてみようって言って、ドアをほんの少し開けてみたんだ。
新人が開けたドアから覗くと、そこには村長がいたんだって。
そしたら村長が…
「おい。覗いているな?私も腹が減ったんだ。丁度いい。」
たしかに村長の声だった。
新人はうわぁ!と悲鳴をあげた。
次の瞬間、新人の家は村長に丸ごと飲み込まれた。
新人が悲鳴をあげる時間もないほど、一瞬の出来事だった。
そう。ひとのすくいの日とは、人を救うということでもない。人の巣食いという意味。
そして村の家がなくなったら、他の村に行ってまた人の巣食いを始めるそう。
え?なんでこのことを知ってるかって?
それはね。
「私が村長なんだよ…」
この怖い話はどうでしたか?
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- やれやれだぜ環七
- (´・д・) 『喝!』やな。(´・д・)
- これ実話ですか?あなたが村長なんですか?怖話
- 聞こえない時だってありますし。 気づいても言ったらなんかあるかも〜って怯えて言えない時だってあるわよ。真琴
- いや、うわぁと悲鳴をあげたって書いてあるじゃんwムー
- はい!笑真琴
- 村長スマホ触るんなら人の巣さがしてこいサバちゃん