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中編

通過する存在

匿名 2日前
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高校時代、僕は寮生活を送っていた。しかし、集団生活の窮屈さに耐えられず、ある日ついに寮を出ることを決意した。ちょうど親戚が勤める会社の社長が所有するマンションの一室が、格安の家賃4万円で借りられることになり、通学にも便利だったので迷わずその話に乗った。 そのマンションは、周囲で多数の心霊現象が噂される大きな霊園の近くにあった。しかし、霊園の隣に住む友人も特に怪奇現象を経験していないようだったので、特に気にすることなく入居を決めた。 ただ、気になったのは、その社長がわざわざ同じマンションの別の部屋を購入して転居して住んでいることだった。しかし、新築からずっと住んでいるという話だったので、少なくとも事故物件ではないはずだと思っていた。 一人の静かな時間を満喫していたが、 入居から約1ヶ月が過ぎた頃、僕の平穏は突如として破られた。 それは人生で初めての金縛りだった。頭ははっきりしているのに、まるで誰かに体を押さえつけられたかのように動けない。恐怖に震え、ただただパニックに陥った。 その後も月に1度のペースで金縛りに遭うようになったが、恐ろしいことに次第に慣れてしまった。まぶたや指先に力を入れることで少しずつ動けるようになり、「金縛りにも耐えられる」と冷静に対処できるようになった。 だが、ある夜、金縛りの内容が変わった。 耳元でゴニョゴニョと囁く声がする。何かを訴えているようだが、その内容は不明。 恐怖が体中を駆け巡り、必死に心の中で南無阿弥陀仏を唱えた。「僕には何もできません、他を当たってください!」と心の中で叫んだ。その後、体はようやく動き、目を開けたが、そこには誰もいなかった。 さらに不気味なことが続いた。次の金縛りでは、布団の上で小さな足音が響き、何かが僕の体を踏みしめながらゆっくりと歩いていった。子犬くらいの重さで、頭の横でその歩みは止まった。恐怖に震えながらも、お経を唱えて必死にそれを追い払おうと祈った。 次第に、金縛りに遭った際には必ず「何か」が体の上や横を歩くようになった。体の上を踏んで止まる時もあれば、無視して横を通過していくこともあった。何かが歩く音と感触は決まって足元から始まり、頭へ向かった。 慣れというのは恐ろしいもので、ついには「またか」と思うようになっていた。だが、毎度毎度踏まれることに怒りがこみ上げ、次は目を開けて正体を見極めようと決意した。 ある日、 目を開けると、そこには、長

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