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長編

あの夏からずっと

匿名 2日前
怖い 31
怖くない 36
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せん。 「なに?」 「足、足痛い」 「攣ったんやろ」 「違う、叩かれてる」 この子供部屋にいるのは私と妹の二人だけで、夜行性の両親はまだ一階で起きています。 私はさっきまで自分のベッドで寝ていましたし、妹の発言の意味が全く理解出来なくて、これだからガキの話は嫌なんだ……と心の中で文句を言っていました。 「意味わからん、寝たら?」 「見て、見てや」 寝返りを打って背を向けようとする私を止めて、見て、と繰り返す妹の腕力はとても幼い子どものそれとは思えません。 笑い袋の件もあって恐怖心が即座に蘇ります。 「見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て見て」 「わかったって!」 自分を奮い立たせるように声を上げ、勢いをつけて上半身を起こして妹の足元を見ると、無数の手が妹の足を叩いていたのです。 典型的な叫び声を上げる余裕すらなく、ヒュッと息を飲んだところで目が覚めました。 視界にはよく見慣れた天井が映っており、窓の外は暗闇です。 時刻は2時。 なんだ、随分とリアルな怖い夢だったな。 過去一で怖かった夢に心臓は痛いほど速い鼓動を刻み、呼吸も運動時くらい激しくなっていました。 さすがに眠気がなくなってしまい、お茶でも飲みに一階へ降りようかと身体を起こした時、私を見下ろす妹と目が合ったのです。 子どもとは思えない薄ら笑いを張り付けて、妹じゃない声で一言 「優しいお姉ちゃん、足ちょうだい」 と呟いてベッドへ戻っていったのです。 混乱の末、私は暑さなんてすっかり忘れてかけ布団を頭まで被り、一睡もせずに朝日を拝むことになりました。 それから鬱々としたまま学校へ行き、家に帰ってから母に昨夜の出来事を話すことにしました。 母は、存在を否定してしまうと何かが起こっては嫌だという理由で「幽霊はいる」と言いますが、心の底から信用はしていないので、どこか否定して欲しくて縋ったのです。 しかし、母と話をしても不可解なことが増えるばかりでした。 先述した通り、両親は夜型人間なのでその日も午前4時頃まで起きていたそうです。 その間、母はおもちゃの笑い声も私たち姉妹の足音も聞いていませんでしたが、2時頃に私の声を聞いたと言います。 しかも、私が吹き抜けから顔を覗かせて一階に向けて話をしていたらしいのです。 「こっちはおもちゃがいっぱいあるから楽しいよ」と。 私は生まれも育ちも大阪なので、身内相手に標準語で話すことはまずありません。 そんな私の口調

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