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中編

赤い風船のアイコン

おじいちゃん 2日前
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はじめて遭遇したのは、私が社会人二年目の時でした。 その日の外回りを終え、私は営業車で一人気楽に事務所へ向かっていました。 車には純正カーナビが搭載されていましたので、道順も気にせずナビが導くまま漫然と運転してたかと思います。 とある交差点の信号待ちでふとカーナビに視線をやると、奇妙なことに気付きました。 カーナビで表示される地図には、施設を表すアイコンがありますよね? 例えば病院だったら赤十字、交番だったらパトカーというように。 そのとき、地図にあまり見覚えの無い、赤い風船のアイコンがポツンと表示されていました。 急いで帰社する用事もありませんでしたし、その交差点からはそんなに距離はなかったので、私は何の施設なのかちょっくら見に行ってみることにしました。 田畑と民家が入り交じった狭い道路を抜けて、まもなく目的の場所に着くというところまできました。 不意に携帯に電話がかかってきました。 ハンズフリーで電話に出ると、上司からです。 「◯◯君大丈夫か?…いや、なんか虫の知らせと言うか、嫌な予感がしたから、何か事故にでも遭ってないか急に心配になって。…大丈夫ならいいんだ、気を付けてかえっておいで。」 変な電話だと思いましたが、私はのんびり道草食っているのがバレているのかと思い、さっさと見物して帰ろうと最後の角を曲がりました。 開けた農道の真ん中で、何かがふらふらと動いています。 カーナビの風船アイコンはまさにそれを示しています。 近づいてみて後悔しました。 それは身体が半分しかない女性でした。 黒いロングスカートをはいていますが、腰の辺りから上がありません。 それはゆっくりと、こちらとは反対の方向へ歩いていました。 異様な光景に、全身に鳥肌が立ち汗が吹き出しました。 カーラジオからは、場の緊張感とは対照的に、地元放送局の軽快なトークが流れていました。 ラジオパーソナリティの耳障りな笑い声が響きます。 すると、それはおもむろに私の方に向き返り、さっきよりしっかりした足取りでこちらへ向かってきました。 私は我に返って、ガタガタ震える手でシフトレバーをRに入れました。 一切前は見ずアクセス全開。 少し開けたところで無理やりUターンしてその場を去りました。 その日帰社してから、上司になぜ私に電話をかけようと思ったのかそれとなく聞いてみましたが、明確には答えてくれませんでした。 何か知っている、も

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