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本屋で読んだ話⑨
長編

本屋で読んだ話⑨

匿名 2014年9月26日
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長い文章だったので出来るだけ短めに書きます。 3年前のことです。 私(夫)は妻と3才になる長男を連れて一泊二日の温泉旅行へ行きました。 大浴場で一風呂浴び、一足先に出て妻が出てくるのを宿屋のお土産コーナーで待っていた時のことです。 家に火をつけるわよ! という声を聞いたのです。 ふと声がした辺りを見回すと若い男女が痴話ゲンカをしていて女が男に言ったセリフのようでした。 私は聞き耳を立てもう少し聞きたいと思いさり気なく2人のほうへ近づきました。 すると男のほうが おいッやめろ!人が見てるぞ! と言って女が私のほうを振り向きます。 私は恥ずかしくなってその場から離れました。 思い詰めてるというかこっちを睨みつけていたので非常に恐いと感じました。 あんな鬼みたいな目つきじゃ男も逃げるな… そう思っていると妻が浴場から出てきたので何事もなかったかのようにその場をあとにし、楽しい一泊二日の旅行を終えました。 そしてある日曜日のことです。 妻がウチの玄関前を不審な女性がウロウロしていると言います。 私が二階の窓から玄関先を見てみると確かに女性が立っているのが見えました。 そして開けようとすると女性の姿はどこにもありませんでした。 次の日曜日も女性がウチの玄関前に現れました。 私は女性に気づかれないよう玄関の反対側(家の裏側)の雨戸から外へ出て敷地の壁を回り玄関前に立っている女性の背後に近づき 何をしてんだ!! と叫ぶと女性は驚いて振り返りました。 そう、あの時の女性だったのです。 私が一瞬固まっていると女性は何も言わず私の前から去っていきました。 そして家に入り、私は妻に宿での出来事とその時の女性がウチの玄関前にいたことを話しました。 しかしなんでウチに? ウチには子供もいるのに… もしかして危ない人? とにかく落ち着いて様子を見ようと平日も外の周辺などを見ながら注意してましたが、やはり次の日曜にも女性は現れました。 いくら危ない人といっても相手が女性ということもあり、また私が剣道の有段者でもあったのでゴルフクラブを手に取り、いかにもゴルフの練習をしていたフリをしながら女性に声をかけました。 何か用ですか!? 私は厳しく問い詰めるように言い放ちました。 すると女性は玄関越しに私を睨みつけます。 その目つきの恐いこと恐いこと。 私は脚が震えてしまいました。 とうとう我慢が出来なくなり目を反らすと女性はまた風のようにどこかへ去っていきました。 私が家に倒れ込むように入ると妻が青い顔で出迎えます。 私たちはすぐ宿に電話をし、女性のことを聞くことにしました。 フロント係の人は他の客の情報は教えられないの一点張りでしたが事情を話し、教えないと警察に訴えると脅すと支配人に代わってくれました。 支配人に改めて事情を話すとしっかりした宿なのでしょう、女性のことを憶えておられました。 他の客の情報は教えられないが連絡をとってみると言って電話を切りました。 そしてしばらくして宿から電話がかかってきます。 支配人が言うには女性の住所も電話番号もデタラメだったというのです。 翌日、私は会社の上司に相談すると よしッ警察行こう と言ってくれましたが、警察が頼りになるだろうか?と首を傾げると 俺も一緒に行ってやる! と言い勤務中だったのですが一緒に来てくれました。 生活防犯課の刑事さんが私の話を真剣に聞いてくれて今度の日曜に私の家の前に来てくれると約束してくれました。 そして約束の日曜日、私たちが家でジッとしていると電話が鳴ります。 あの刑事さんからで 今玄関の前に立ってる女性がその女性か? と聞かれます。 私がコードレスホン片手に急いで二階へ上がり窓から玄関を見ました。 そうです!あの女性です! 刑事さんはそのまま動かないで!と言って電話を切りました。 そして30分ほど待ったでしょうか? 玄関が少し騒がしいと思って玄関を覗き見すると白い乗用車に女性が押し込められているところでした。 後日、刑事さんを詳しいことを話してくれました。 女性も車で2時間近く離れた所へ住んでおり、毎週仕事が休みの日曜に我が家を訪れていたのです。 女性は妻子ある男性と不倫関係により別れ話のもつれからその男性を殺してしまおうと考えていたようです。 ところが私が盗み聞きしてしまったため何故か女性はまず私を殺してしまおうと考えたのでした。 なぜ我が家の住所が分かったのか? なんと女性は私たちが宿から出て行くのを追いかけてきたそうなのです。 帰りの電車の中で幸せそうな私たちを見て不倫関係でドロドロになった自分とは逆に私たちに強い殺意を感じていたそうです。 その後、女性の弁護士さんが見えられました。 弁護士さんは女性が精神に問題があるので告訴しても私たちに勝ち目はないので黙って見舞金を受け取り示談にしてほしいと言います。 良くしてくれた刑事さんも職務上、民事の助言は出来ないが独り言として 「自分なら弁護士の言う通りにする」 と言われたので黙って見舞金を受け取りました。 女性は今、精神科で療養中で刑事さんが再び女性が現れたらすぐ警察に連絡しなさいと言われました。 誰がなんと言おうと洒落にならない話です。

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