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中編
ツレテカレル
匿名
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匿名
2015年4月2日
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これは僕(K)が実際に経験した、確か小学2年生のときの話だ。

子供は大人より幽霊とかいった類いを目撃しやすいという。

僕も多分その一人で今は何も見えるどころか、感じない。

あの日、学校から帰ってきた僕は友達と遊ぶために近くの神社に出かけた。

その神社は敷地が大きく林に覆われており、鬼ごっこをするにはもってこいだった。じゃんけんをして8人は逃げ1人は鬼という形になった。僕は逃げ側で鬼がカウントを始めるとすぐさま林に駆け込んだ。

15分くらいがたったが、鬼はこちらにこない。遠くの方で、「やべー、つかまった」と聞こえた。1人だったので臆病者の僕は声のした方に向かおうとした。

しかし、なにやら後ろの方に、文字にあらわすのは難しいが、黒い気体?のようなものが漂っているのに気がついた。言い換えれば悪意の塊と言うのが正しい。例えるなら映画などで誘拐犯が子供を狙うようなそんな感じが分かりやすい。その塊は僕に気がつかれたと気付いたのだろう。動きを止めた。僕も動けなくなった。

その瞬間、音が消えた。

わいわい声はしなくなり、木々のさざめきも聞こえない。固まる僕。いつの間にか黒い気体は人の形を成し、僕のすぐそばに来ていた。「イッショニイコウ」と、手を出してきた。

そいつの声だけが頭の中に響いた。親近感が湧いた。声につられ、僕は手を出していた。黒い人はニヤッと笑う。いや、そう見えたのだ。あと、数センチで触れる、ふと、母の声がした。

「今日はKの大好きなエビフライよ」

あ、帰らなきゃ、僕は我にかえった。

次の瞬間には奴に背を向け猛ダッシュする。

「セッカクキタンダカラニガサナイヨ」黒い人は追ってくるしかも、すぐ後ろピッタリに。「イコウタノシイカラ」甘い臭いがし、振り向きそうになる。早くここからでなきゃ。うわーーーー。大声を出す。

息を切らし、顔を上げると、神社の鳥居をくぐった入り口、そこには知った顔があった。どうやら助かったようだ。疲れがどっとでた。「Kが帰ったかと思って帰ろうとしたんだよ」

……ふざけるな、死ぬかと思ったんだぞ。

心のうちで叫ぶ。だが、のほほんとした友達を見ていると心が落ち着いた。

「帰るか」「おう!」

振り返らなければいいのに吸い込まれるように振り返ってしまった。いた、鳥居の向こう側に。怒っている?そう見えるように深々とした黒いかたまりだった。

「ツギキタラカナラズツレテクヨ」低く冷たい声が頭に響く。

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