
数ヶ月前のことだ。
それまでは怠惰に過ごしていた自分が、ようやく焦りを感じ始めた。周囲の同僚たちが昇進していく中で、私は何も変わらず、日々の仕事をおろそかにしていた。しかし、心の底から変わりたいと思った私は、早朝出勤を始め、毎日の業務をきちんと整理することにした。
その努力が実を結び、徐々に周囲からの評価も上がり始めた。皆が私の変化に気づいてくれ、「最近、真面目になった」と口々に褒めるようになった。しかし、そんなある冬の朝、突然の体調不良に見舞われ、自宅で倒れてしまった。
目が覚めると、そこは病院だった。家族が心配そうに見守る中、上司が訪れてきた。彼は何かを警戒するように、私に何度も確認してきた。「今日は出社していないよな?」と。
私は困惑しながら、何が起こったのか尋ねた。すると、上司は言った。「君は今朝、出勤したはずだ。しかも、いつも通りの態度で。」
驚愕した。確かに、私はその朝、ビルの一室に入っていた。社内の監視カメラに映っていた自分は、以前のように無気力で、同僚たちの声にも無関心だったという。気づくと、トイレに行ったまま行方をくらましたらしく、会社中が私を探し回っていたと。
その間、私は自宅で倒れていたはずなのに、何故か会社には存在していた。次第に、周囲の同僚も同じことを言っていることに気づき、私は恐怖に襲われた。まるで、昔の自分が、残ってしまったかのように。
今思えば、心機一転した私とは別の存在が、私の体を乗っ取っていたのかもしれない。実際に存在したのは、過去の怠惰な自分だったのだと。いつの間にか、私の心の中に潜んでいた影が、また浮かび上がってきたのだ。私は一体、どこにいるのだろうか?
その後も、この恐怖が続く。果たして、今度はどんな形で、私が戻ってくるのだろうか?私の心の奥に潜む、別の自分が。恐怖は、いつまでも消えることがないのだ。
謎が解けた後に待っているのは、果たしてどんな未来なのだろうか?
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