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中編

ご先祖様に

*ゆん* 2017年7月26日
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高校生の頃、自分の部屋で不思議なことがよく起きた。 一番多く起きたのは、寝ているとき、枕元で念仏を唱えるお坊さんが立っていることだった。 そのときは決まって体は動かない。 何故か怖く感じることはないが、耳元でブツブツと唱えられると、気味が悪く感じるもんだった。 あるとき、また体が動かなくなった。 またいつものお坊さんかな? と思っていると、ツインテールのとてもかわいらしい同じ年ぐらいの女の子だった。 私は、 「うわぁ!かわいい人だな!」 と思い、強く好意を持ちました。 彼女は 「友達になりたいの?じゃあ、この契約書にこの鉛筆で名前書いて」 と、鉛筆を渡してくれた。 私は、いつの間にか、白いテーブルに座っていた。 私の前に真っ白な紙がおいてあり、私は鉛筆で名前を書きはじめた。 でも、どんなに強く書いても紙は真っ白のまま書けない。 私は焦りながら、何度も何度も書こうと努力してました。 すると彼女は、 「いいわ!」 と言って、私の鉛筆を持っている方の手首を掴み、 「さあ、こっちよ」 と、ゆっくり上にあがっていきます。 私はとても気持ちよくなって身を任せていました。 すると、下に寝ている私がいる。 ああ、気持ちいい...。 突然、あの念仏が耳元で聞こえてきました。 いつもより大きな声です。 私は急に念仏が怖くなり、助けを求めるように彼女をみました。 すると、かわいらしい彼女の顔はボヤけて見えなくなっています。何故か、かわいいと思った顔も思い出せません。 あれ? ひょっとして、私は連れてかれるのか? 急に我に返り、腕を振りほどこうと抵抗しようとしましたが、体がうまく動きません。 さらに念仏の音が大きくなり、全身に鳥肌が立ち、鉛筆を持つ手首が動くようになりました。 私は持っている鉛筆で彼女の腕をグッと刺しました。 同時に ビリビリビリっ! と腕に電気が流れるみたいに衝撃が走り、その拍子に鉛筆を落としてしまいました。 部屋にカラカラカラっ!と鉛筆が落ちて転がる乾いた音がして、私はベットに引き戻されました。 ガバッ!とベットから起き上がり、床に這いつくばります。 あの鉛筆はどこいったのだろう? 彼女はもう来てくれないのだろうか? 私は何故か、 「もう一回会いたい...。」 と思いました。 以来、彼女には会えないまま、15年経ちました。 私は突然、脳梗塞になり倒れました。 私が倒れる5年前に母親が同じ症状で亡くなってます。 私は2日後、奇跡的に後遺症もなく、回復しました。脳にもあとが残らない不思議な事が起こりました。病院でも不思議がっていました。 回復してすぐのこと。 知り合いの尼さんに会う機会があり、何も話してないのに脳梗塞のことを見抜かれました。 尼さんは、なぜこうなったのかを教えてくれました。 「あんたには頭のいいご先祖がついてるね。体に気を付けないといけないと今回は教えてくれたんだね。生活を改めな。あんた...母方の先祖に坊さんがいるはずだよ。昔助けてもらっただろ?身に覚えはないかい?知っているはずだと言ってるが...。」 私は急に彼女の事を思いだしボロボロ涙が出た。悲しい訳ではない。何か府に落ちた感じでした。 「ありがとうございます...。私は何かご先祖様にしなくてはならないですか?」 尼さんは、 「いまはいいそうだ。またその時が来たらわかるだろう...。」 あれからもう9年になる。 まだ何をしたらいいのかはわからない。

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