
長編
生命線
匿名 2日前
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美和子「私とアナタは手相的には今頃亡くなるで
しょう?それにこの子には生命線が無
い…」
「家族で何か…事故に巻き込まれる…と
か…」
それほど心配している妻を見ているとなんだか俺まで心配になってきた。俺は妻に、心配ならしばらく三人で外に出るのは止めようと伝えた。妻も頷いてくれた。
それから家族で外出することは一切なかったが、
一度芽吹いた不安は消えることなく、家族を圧迫し続けた。
毎日、俺たちは生命線が短いから家族全員で死んでしまうのでは無いか、殺されてしまうのではないかという話ばかりをしていた。
俺たち家族は狂っていった。
俺は少し前に、仲の良かった同僚に陰で悪口を言われていた。上司の細野さんも最近やけに冷たい。
妻の友人も、仕事を理由に最近妻に会ってくれないらしい。
きっとみんな俺らを妬んでいるのだろう。俺たちは恵まれている家族だ。だからきっと、そんな俺らを殺そうとする奴らがいてもおかしく無い。
俺たち夫婦はこの先一緒にいたら生きていけない。
死んでしまう。
生命線が短いから。
俺にはこの方法しかないと思った。
俺「なぁ、美和子…俺たち別々で暮らさないか?」
俺たちが一緒にいれば絶対に死んでしまう。美和子に初めて会った時には、生命線が短い者同士、結婚できたら良いと思ったが今思えばその選択は間違っていた。美和子も俺と同じことを思ったのか頷いてくれた。
準備は早いほうがいいと思い、俺は早速この家を出て行く準備をした。
俺「じゃ、今夜はホテルに泊まるから。」
俺は妻にそう別れを告げた。
少し寂しい気もするが生きるためなら仕方がない。ホテルに着いたら妻に連絡しよう。
俺は早々に家から出ようとし、玄関のドアを開けた時だった。
細野「あ…。梶原くん、最近会社に来ていないか
ら心配して…」
ドアの前には上司の細野が立っていた。最近やけに冷たかった細野が家に来るなんておかしい。
心配して来たなんてきっと嘘なのだろう。
俺たちを殺しに来たのだ。
俺は勢いよくドアを閉め鍵をかけた。
美和子「なに?どうしたの⁉︎」
俺「細野が来た!上司の細野が‼︎」
俺と美和子は顔を青くし、急いで逃げようとした。
焦って花瓶が落ちて割れてしまったが俺たちにはどうでもよかった。
美和子「べ、ベランダから逃げられない⁉︎」
ベランダはこの部屋から勇逸逃げられる出口だが
後日談:
- 読みにくいところがあればすみません
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- すごいね!さん どういうことですか?BAgu
- 漫画の話を引用してます!って宣言してる所が「本当にあった怖い話」ってことですかwすごいね