
長編
生命線
匿名 3日前
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※このお話はある漫画の一部をもとにして作成しています。
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俺たち夫婦の馴れ初めは少し変わっている。
俺は会社の同僚に無理やり連れられ、合コンに参加していた。場は手相の話で盛り上がっていた。
瑠奈「梶原くん!手相見せて!」
前に座っている女性、瑠奈さんはそう言うと半ば強引に俺の手をとった。
瑠奈さんは俺の手を見て、少し驚いた顔をして言った。
瑠奈「え!梶原くんの生命線短すぎない⁉︎」
確かに、言われてみれば俺の生命線は短い。
周りを見てみてもみんな俺よりも線が長かった。
瑠奈「やだなぁ、旦那さんが先になくなったら悲し
~」
俺はあまり占いとか手相を信じないタイプだが、
もし俺が将来結婚して、生命線の通り奥さんよりも先に死んだら奥さんが気の毒だろう。
結婚するなら俺と同じくらいの生命線の長さの女性がいいなぁ…なんてくだらないこと考えていると、瑠奈さんの隣に座っている女性、美和子さんが口を開いた。
美和子「あの…実は私も短いんだ…生命線。」
美和子さんの手を見ると俺と同じくらいの生命線の長さだった。美和子さんは綺麗な顔立ちをしているし、少し大人しいが優しい性格だ。美和子さんが俺の奥さんなら…なんてまた俺はくだらないことを考えていた。
美和子「これなら…お互い寂しく無いね。」
美和子さんは少し顔を赤らめて言った。
俺は予想外の言葉に少し驚きながらも、
こくりと頷いた。
そんな出会いから美和子さんとはよく連絡を取るようになり、交際がスタート。トントン拍子で結婚し愛する娘も授かった。
娘の和心も一歳になり、安定した生活が送れるようになってきたある日、妻が娘の手を見て言った。
美和子「ねぇねぇ…この子、生命線が無いのよ
ね…」
確かに、和心には生命線が無い。ただ娘はまだ一歳だ。これから出てくるものなのだろう。妻にもそう伝え、それから俺たち夫婦は特に生命線について気にしていなかった。
しかしその後も、和心の手に生命線ができることはなかった。
しばらく経ち、俺が部屋で調べ物をしていると娘を抱えた妻が不安そうな顔で部屋に入ってきた。
美和子「私達家族、みんな一気に死ぬとか…
無いよね…?」
妻は自分と娘の手を見て言った。
また手相の話かと思った。だが妻は本気で心配しているらしい。
後日談:
- 読みにくいところがあればすみません
この怖い話はどうでしたか?
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- すごいね!さん どういうことですか?BAgu
- 漫画の話を引用してます!って宣言してる所が「本当にあった怖い話」ってことですかwすごいね