
長編
注連縄
匿名 5日前
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、俺、神戸なんだけど。交通費もかかるし、参加しなくてもいいでしょ」
『馬鹿、お前、兄貴が亡くなったから、お前が本家の当主だぞ。
○○(俺の名字)の本家が祭りにでないなんて、絶対に駄目だ。
兄貴も毎年参加して、元旦に神戸へUターンしてただろ』
「おかげでお袋は、『その祭り、本当に参加しなきゃいけないの!』って、毎年ぷりぷりしてだけどね」
『ああ、言い訳は良いから』
と言われて、しぶしぶ祭りに参加させれる事にちまった。
当日、大晦日の20時に付くと、叔父さんがイライラして待っていた。
「おせーぞ。19時には着くって言っただろ」
「ごめんごめん、松江で鯛飯食ってたらから。でも祭りは21時からだから、十分間に合うでしょ」
「馬鹿、潔斎する時間を考えろ」
俺は潔斎と言われて驚いた。そんなに本格的な神事なのか?
俺は慌ただしく風呂場で潔斎して、オヤジのお古の家紋入り羽織袴を着せられ、
祭りの会場の浜まで走って向かった。
浜には、やはり羽織袴の人達がいっぱいいる。
この祭りは女人禁制どころか、各々の家の家長しか参加が認められいないものらしい。
時間が来たら、神主さんが海に向かって祝詞を唱えて、神様をお迎えする。
後は参道を通って、境内まで神主さんを先頭に、松明に照らされてぞろぞろと行列。
神様を社殿に鎮座させた後は、能や神楽等が催されて、一晩中、飲めや踊れやの大騒ぎで一晩過ごす。
飲みまくるのは神人共食神事?って奴かな。
酒飲んで良い気分になってふらふらしてきた頃、社殿をぼーと見てたら、なんだかおかしい事に気付いた。
注連縄なんだけど、左が本、右が末になってる。つまり、逆に付けられてんだよね。
なんだこりゃ、と思いつつも酔ってたから、余り深く考えなかった。
次の日、なんとなく気になって、叔父に注連縄の事を尋ねてみた。
「ねえ、神社だけどさ、注連縄逆じゃない」
「なに、お前、そんな事も知らずに祭りに参加してたのか」
「だって、オヤジも教えてくれる前に死んじゃったし、おっちゃんも教えてくれてないでしょ」
「そうか……すまんな。じゃあ、きちんと説明しておくか」
「頼むよ」
「あの神社なあ、神明社で天照大御神を祭ってある事になってるけど、実は違う。ご祭神はもっと恐ろしい物だ」
「えっ、そうなの」
「明治時代に、各地の神社の神様が調査されたんだけど、
役人がこの土地に来た時、単に土地の者は神様って呼んでた
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- 神も縄も人間が作ったものだからなポルポトはサル
- 縄ごときで閉じ込められる神様って、、、匿名
- 島根人だが、適当乙ですん