
長編
天罰。。。。
匿名 2022年7月15日
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まず、あえて言う。100%実話です。
これは20代前半の頃の実体験。
そこそこ下衆なエピソードな為、
内容が不快に思われる方がいたら先に謝ります。
当時の私は今で言うマッチングアプリ、昔で言う
出会い系サイト?にハマっていた笑
相当な人数に会ったと思う。
そんな中、私の中で、
忘れられない思い出ランキングなるものがある。
その1つのエピソードなのだが、
夜の23時
その日、私は1人の女性を車で迎えに行っていた。
本人曰く、年齢は私の2つ下。
アパレルで働いており、身長は167センチ
狐顔で細身の体型。
画像は綺麗な女性だった。
だが、そこは百戦錬磨の俺。
信用はしていない。
過去に苦い経験も勿論ある。
とはいえ、馬鹿な俺。
ウキウキで隣の県へと遠征をする事になった。
車で片道1時間位かな?
まあ、男の下心からするとそんな距離はなんて事は無い。
はやる気持ちを抑えつつ、安全運転で現地へ向かう。
待ち合わせ場所は田舎の小さな公園だった。
アパレルとの事だったので、職場の近くまで迎えに行く提案をしたのだが、断られた。
まあ、初対面の相手に職場を知られたくないよな笑
相手もまた俺と同じ様に信用はしていないだろうから。
にしても、こんな人が近寄らなさそうな公園を指定するか??
と不審に思った。
帰って準備をするからと言われ、もう24時を過ぎている。
もし、俺の方が遅かったら、1人でここで待ってたんだろ??
いや、怖すぎるだろ。。。。
(これは危ないパターンかもな。。。)
と俺は警戒した。
当時は騙されて、呼び出された上で金銭を狩られるという事件も多発していたからだ。
ドアにロックをかけ、エンジンはつけたままにし、逃げる準備を整える。
それから5分位か?
細身の女性が歩いて来た。
周辺には俺達しかいない。
車の横まで来た。
俺は少し窓を開け、
「ーーーちゃん??」と話かける。
「谷君??」
(ちなみに当時の偽名であり、特に意味は無い。)
お互いに認識をし合う。
(周りに誰もいない。狩られる心配は無さそうだな、、、、。)
少しホッとし、車の鍵を開け、助手席に乗せる。
聞いてた情報に誤りは無かった。。。。
(よっしゃああああ!!!勝ち確や!!!)
綺麗な上にスタイルも良い!!!!
俺のテンションはMAXに跳ね上がった!!!!
最高の1日となる!!!そう思っていた。
この時までは、、、、、。。。。
適当に少しドライブをしつつ、聞いても特に要望は無かった為、人気の無い道に車を止め、少し話をする事にした。
勿論、下心の為である。
しかし、俺の車は非常に狭い。
4人乗りの軽。(ダサい等は置いといて。)
後部座席にはヘッドレストは無く、後部の窓ガラスとの間に棚があり、ぬいぐるみを置ける様なスペースがあった。
前の座席をフラットにしても車内はそこそこ狭い。
(まあ、なんとかなるだろ。)
位に考えながらも、少し話をしつつ、
座席をフラットにし、寝ながら話すまでには何とか持っていけた。
(これはイケる!!!!)
と確信した。
「ーーーちゃんそんなに可愛いのに何でこんな出会い系とかしてんの??」
俺は可愛いと言う事を遠回しに伝えたかったのだが、、、
「実は1つ隠してる事があって、、、、。」
(、、、、、????)
急速に頭を回転させ、様々なリスクを考える。。。
(やばい、なんか流れが変わったな。。。)
とかも思ったが、ここで急に冷たくなるのもダメだ。
冷静になれ!!!と自分に言い聞かせる。
ここで大きな男を演じきれれば、惚れさせる事もできるかもしれない!!!
今は焦るな!!!!俺!!!!!
目の前の美女は釣れる寸前だ!!!!
「ど、どしたん????」
少し間が空く。
「私、狐に憑かれてるんだよね。。。」
(は?????????)
あまりにも想定外の答えに俺は固まる。。。
車内に沈黙が続く。。。。。
(聞き間違えでは無い。。。やばい系か???)
(いかん。何か答えなければいけないが、何も浮かばない。。。)
まだ沈黙は続く。。。
(と、とりあえずやばい奴は確定だから、刺激しない様に切り抜けよう!!!!)
「そ、そうなんだ??」
「よ、よくわかんないけど、それだけ綺麗なら、
なんでもOKでしょ、、、、、!!!はは。。。」
必死のセリフがこれ。
我ながら情け無い。。。
が、まさかの事態は好転する!!!!!!
「良かった!!!!初めてそんな事言われた!!!嬉しい!!!!!」
さっきから想定外の連続だ。。。
俺ごときの経験値では最早先が読めない。
そこから彼女は楽しそうに色々と話し始めた。
綺麗と思っていた狐顔がもう逆に怖い。。。
色々怪しげな話をしていたが、俺はどう逃げるかを必死に考えていたから、内容はほとんど覚えていない。
すると、
「だからね、私、油揚げを持ち歩いてるの!!」
と言いながら、小さなバッグ?からゴソゴソと取り出そうとする。。。
(は!?は!?は!?)
俺は死ぬほど混乱した。
誰でもするだろ。
その時、
バッグから果物ナイフが見えた。。。
(やばい!!やばい!!やばい!!!)
(刃物はやばい!!!!)
(見てないフリしろ!!!)
(落ち着け!!!護身用かも??)
(んな訳あるか!!!)
(やばい!!!!どうする!!!???)
俺はめちゃくちゃ取り乱したが、
刺激をしない事だけを考え、聞き役に徹する。
「谷君も一緒に食べる???」
食える訳が無い。。。
「い、いや、、、緊張してるからかな、、
食欲無いや、、、、、。」
深夜の車の中で、
残念そうに油揚げを貪っている女が横にいる。。。
この時点で俺の中ではトップクラスに怖いのだが、
「だから、私狭い所も大好きなんだよ!!!」
とか言い出す。
最早意味がわからない。。。
そういうとおもむろに、前に説明した後部座席と後部ガラスの隙間の棚に入ろうとし始める。
いっておくが、幼稚園の子が入れるか??位のスペースだ。
(は!?は!?なにやってんのこいつ!!?!)
狭すぎるスペースに細身とはいえ、160センチ以上の大人が入る訳が無い。
そこに無理やり入ろうとする為、
首は変な方向に曲がり、腰は捻れ、足は宙ぶらりんになっている。。。。
どう見ても、
後部座席の天井、側面に女の霊が張り付いている様にしか見えない。
「ねぇーーー、ほらぁぁぁーーーーー。」
(!!!!!!!!!!!!!)
よく声を出さなかったと自分を褒めたい。
俺は必死に声を抑え、必死に作り笑いをした。
とにかく刺激をしない事。
俺が身構えてると悟られない事。
これだけを必死に何度も頭の中で反復した!!
ずるりと降りて来たソイツは俺に近寄ってくる。。。
とっさに俺は
「あ、、、トイレ行きたくなったから、コ、コンビニに行きたい!!!」
「ーーーちゃんはまだ時間大丈夫???」
「まだ一緒にいたいし、トイレは先に行っておきたいな!!!!飲み物も欲しいし!!!」
と渾身の嘘がつけた!!!!
「そうだねwそうしよっか!!!」
ニタぁと笑い、油まみれの口を舐めながら言う。
彼女は俺の言葉に上機嫌になった。
(やった!!!やった!!!やった!!!)
(よくやった俺!!!やった!!!!)
なるべく平静を装い、車を発進させる。
道中もナイフが脳裏をちらついた。
急に刺されるかもしれない。
生きた心地がしなかった。。。
そこで俺は
「コンビニどこか知ってる??」と聞く。
この質問もめちゃくちゃ頭を使った!!!
いくら、やばい奴とは言え、女性を深夜に置き去りにする罪悪感はあったんだ。
でもこう言えば、知ってるコンビニに行くし、待ち合わせ場所からも、そんなに走って無いから帰れるだろうと思って。
「あ、家の近くのコンビニがあるよ!!!」
俺の予想はズバリだった。
これで置いていく事に躊躇は無い!!!!
コンビニにつくと、
「あ、俺財布探すから、先行ってて!!」
と彼女を先に降ろす。
コンビニに入ったのを確認した瞬間。
俺は全力で逃げた!!!!!
アクセル全開で逃げた!!!!
(やった!!!やった!!!逃げ切れた!!!)
携帯が何度も鳴っている。
何度も何度も鳴っている。
そんなの知った事ではない!!!
何十回も鳴ったが、気にせず走らせた。
(怖かった。。。。)
車を止め、タバコに火をつけ、気持ちを落ち着かそうと思っていた時だった。
メールが来た。
開くか迷ったが、
一応最後に謝りだけはしようとメールを開く。
「危なくないから戻ってきてよ!!!!」
、、、、、危なくないから、、、、、???
俺はゾッとした。。。。
文脈がおかしいだろ!!!????
ふつう、
どうしたの? とか
ひどいよ!!!!とか
だろ!!!!????
危なくないから????
何が????
当然俺は返事はしなかった。。。
以上が私の
忘れられない思い出ランキング
3位の話でした。
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