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短編
営業所のおばちゃん
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営業所のおばちゃん

2016年10月7日
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だいぶ前の話しなんだけど、地方の営業所にいたときに、「あなたの友達で、ここにお嫁に来れそうな人いないかしら?探してくれない?」と現地採用のおばちゃんに頼まれた。「息子の友達も、その友達も、ちょうど適齢期なんだけど、なかなか…」何でも地方というだけで、なかなかお嫁の来てがないらしい。地方ってったって、県の中心部から電車で一時間、空港からは1時間半、決してアクセスが悪いわけではない。どうしてものかと思っていたら、夜、同じく本社から飛ばされてきた所長さんが話してくれた。

「友達を紹介するのは、やめておいたほうがいいよ」

所長はおだやかな人だ。何も理由がないのにそんな忠告はしないだろうと思って、そのいいつけを守った。

いつも同じ愚痴をおばちゃんから垂れ流されるんだけど、「すみませんね~、わたしももう年だし、友達もみんな既婚者で、独身に知り合いってもういないんですよ~。一足遅かったですね!」って。

所長が言うには、前任者の奥さんの友人がこちらに嫁いで三ヶ月で体重が半分になったらしい。ウソを言う人ではないから本当に驚いた。ここの男性はというと、その地の行事?のために、各隣組で組織されていて、なぜか、ものすごく統率が取れている。地域の清掃、各村の住民会議はこの人たちが仕切っている。そして、自治組織というのがとても強い。毎週その男性たちだけの集まりがあって、女性たちは、料理や酒の用意、後片付けなんかに忙殺されている。どうしてどうして毎週宴会があるのかわからないが、年中そうなんだ。そして、年に一度、その集大成のような大宴会が路上で開かれる。各隣組の紋が入ったテント?を設営して、法被姿で男性陣は円陣を組む。結束を表す伝統行事なんだそうだ。飲めや歌えは男性の仕事。そりゃ都会のOL生活からここになじめるようになることはありえないだろう。一生自由のない生活を誰が選ぶというのか。おばちゃんは自分だけが犠牲になるのはおもしろくないからこうやって若い人を取り込もうとしているらしい。あいそのよい人なのに。

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はじめまして、よろしくお願いします。

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