
Aが気づいたのは、古い図書館の奥深くで本を探していたときだった。
その日、Aは同級生のBと一緒に勉強していて、Bが引っ張り出してきた本を指差した。
「この本、変なこと書いてあるよ。」
Aが見てみると、そこには「死」や「呪詛」といった忌まわしい言葉が並んでいた。
驚いて図書館の司書に報告したが、彼女はただ、
「すぐに処理しますので、気にしないでください。」と無表情で答えるだけだった。
数日後、Aは新しい本が届いたと聞き、Bはほっとしたようにページをめくった。
しかし、そこにも同じような不気味な言葉が並んでいて、司書も不安になったのか、
「今日はもう帰ってもいいですよ。」とBに優しく声をかけた。
それも無理はない。Bの顔は青ざめていて、心配そうな表情を浮かべていたから。
一ヶ月後、Bの様子は明らかにおかしくなっていた。
どこか虚ろな目をしていて、まるで幽霊のように見えたのだ。
なぜなら、奇妙な出来事が続いていたからだった。
ある日、Bのロッカーに血のついた本が置かれていたり、
またある日は自分の筆箱に、見知らぬ毛髪が入っていたり。
最近はそれが原因で、Bは夜も眠れないと言っていた。
次第に追い詰められていくBの姿を見ているのが辛くなり、
ある晩、彼は静かに言った。
「もう耐えられない…」
そう言うと、Bは窓から飛び降りた。
数秒後、重い音がして、図書館の外に血痕が広がった。
司書が急いで駆け寄り、Aはその時のことをできる限り詳細に話そうとしたが、
恐怖で口が回らなかった。
しかし、その時の司書の目は忘れられない。
同情と驚き、そして失望が入り混じったあの目。
俺は無実を主張したが、どうにもならなかった。
彼女の態度に悲しくなり、
「もう、いいです。」と言って、
Bの後を追うように窓から飛び降りた。
Bが落ちた瞬間、こんな気持ちになるのか、
結局、Bを追い詰めたのは誰だったのだろうか。
そう考えながら、俺は彼と同じ空へと旅立った。
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