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短編

柱の顔

匿名 2日前
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 1年ほど前の夏の話。私は、友人達3人と私の田舎の祖母の家へと遊びに来ていた。その日は猛暑で夜でも暑いままだった。  あまりに暑いので、「なにか涼しくなる事は無いのか」と友人に言われた私は、「近くの山のお寺に肝試しに行ってはどうか」と提案した。  別に霊感がある訳でもなく、今まで幽霊など怖いと感じたこともなかった私は、肝試しなど、ただの散歩程度にしか思わなかった。  私の友人達3人も、心霊系が苦手という訳でもなく、「面白そうだ」と肝試しを了承してくれた。  肝試しの内容は、近くの山の麓までは全員で行き、山の中にあるお寺までは一人づつ向かう。そして、そのお寺の前で自撮りをして帰ってくるというものだ。時刻は深夜の2時を回った頃だっただろうか。  まず始めに、友人のAがお寺へ行った。Aは、怖がる様子もなく、十五分程で戻ってきた。「中々雰囲気あるな!」と言っているAからカメラを借り、写真を確認する。そこには、お寺の本堂の前でピースをしたAが写っていた。  あまりにあっさりと帰ってこられると、提案した側としては少し残念だ。私は、次に行くBを怖がらせようと、地面に生えていた草をむしり取り、草でスーッとBの首筋を撫でた。すると、青ざめた顔で「うわぁっ」と声を上げたのはAだった。  なんで驚かしてもいないAが驚くのか不思議に思い、「なんでお前が驚くんだよ?なんかあったのか?」と聞いてみる。 Aは、さっき自分で撮った写真のお寺の柱を指差し、「こ、ここ、ここに、か、顔が…」と震えた声で言った。  私とB、CはAの写真に視線を向けた。そして、Aの指差す柱を見ると、そこには確かに、明らかに人間の顔であろうものがくっきりと浮かんでいた。  浮かんでいる顔は、男とも女ともつかない顔で、目は大きく見開かれているようだった。「ここ、やばいんじゃねぇか?」誰からともなくそう言い、急いで家へと戻った。その時撮った写真は、あまりに怖かったのですぐに消した。  夜が明けて、私は祖母に昨日の夜の出来事を打ち明けた。すると祖母はゆっくりと口を開いた。「あの寺はねぇ、昔から出るっていう噂があってねぇ、幽霊も、盆にアンタらが遊びに来たのが嬉しかったんじゃろ…」と言われた。そうは言われても、気休めになるわけでもなく、その日のうちに皆で東京へと戻った。 あの日以来、肝試しはしていない。

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