
夢の中で私は、人間としての尊厳をすべて剥ぎ取られ、ただの「家畜」として扱われていた。
そこは、立つことも許されないほど天井の低い、頑丈で冷酷な鉄の檻の中。泥と埃に塗れた薄汚れたワンピースを身にまとい、四つん這いになることしかできない狭い空間に、私は押し込められていた。
それだけではない。
自由を奪うための道具は、容赦なく私の体に食い込んでいた。
首には太い鉄の首輪。
地面についた両手には、ズシリと重い鉄の手枷がはめられ、そこから伸びる太い鎖が檻の床に繋がれていた。
少しでも動こうとすれば、ガチガチと耳障りな金属音が響き、その重みが絶望となって心にのしかかる。
自分が何か大罪を犯した罪人なのか、それとも最初から言葉を解する家畜として育てられたのか、それは分からない。
ただ分かっているのは、そこに漂う圧倒的な「屈辱」と「無力感」だけだった。
「うぅ……っ……」
身動きをするたびに、背中に走る激痛。
そこには、容赦なく振り下ろされたであろう鞭の生々しい傷跡が何本も刻まれており、赤黒く腫れ上がっていた。
恐怖と痛みに耐えかねて小さく丸まっていると、檻の外からカツ、カツと、冷徹な足音が近づいてきた。
やってきたのは、あさみだった。
かつては違う関係だったはずの、しかし今の私にとっては恐怖の象徴でしかない存在。
あさみの姿を見た瞬間、私の体は条件反射のようにブルブルと激しく震え出した。
あさみは、檻の中に無造作に「餌」を投げ入れた。
それは人間に対するものではなく、まさに動物に与えるような、粗末なものだった。
しかし、極限の飢えに苦しんでいた私の体は、理性を超えてその餌に飛びついてしまう。
走る本能のままに這いつくばり、貪るようにして餌を口にする私の姿を、あさみは見下ろしていた。
「このメス豚が……」
あさみの口から漏れたのは、虫ケラでも見るかのような、底冷えのする蔑みの言葉。
私は反論することすらできず、ただ屈辱をじっと黙って耐え、泥をすするようになおも飢えを満たした。しかし、どうしても耐えきれず、涙に濡れた顔をゆっくりと上げた。
冷たい鉄格子の向こうにいるあさみの瞳に、最後の望みをかけるようにして、声を絞り出す。
「あさみ……助けて、お願い……っ……!」
その悲痛な懇願を聞いたあさみの反応は、あまりにも残酷だった。彼女の瞳には、ひとかけらの同情も、温もりも灯らない。ただ、凍りつくような冷徹な光を宿したまま、ゆっくりと唇の端を吊り上げた。
「助けてあげるよ……」
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