
長編
向かい側の校舎
匿名 3日前
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私「だ、大丈夫?」
A君は頷き話の続きを言い出した。
A君「手首を掴まれて、怖くなった僕は逃げようとしたけれど、強い力で引っ張られて逃げれなかった。そして何があったのか、ほんの一瞬力を緩めたからその一瞬で逃げたんだよ」
私「でも、何で校舎からすぐ出てこなかったの・・・?」
A「校舎から出ようとしたけど、いくら走っても出口が見つからなかったんだよ。それで隠れていたら先生に見つかったんだよ」
苦笑いに話しながらも、声は震えていてかすかに見える手首は赤黒くなっていた。
それから他愛もない話をし、家に帰った。
その次の日はテストだった。
勉強のかいあってか、とても簡単に思えた。その日は掃除当番で放課後に教室を掃除していた。
ほんの10分で終わるのだが、ついつい熱くなってしまい、30分ぐらいも掃除をしていた。(時間の無駄遣いだー)
と、掃除し終わった後に後悔した。と同時に気付いた。向かい側の校舎の電気がついていたのだ。
A君の話のこともあり、とても不気味に思った私は急いで帰ろうとした。
「待ってよ。」
と、背後から声が聞こえ咄嗟に後ろを見ると小学四年生ぐらいの子が数人私の後ろにたっていました。
私はたまらず悲鳴をあげ、その声を聞いてか先生達がすぐにきてくれた。
先生にどうしたといわれ、向かい側の校舎の人が来た。と言って指差してもその場所にはもういなかった。
その日先生の車で送ってもらった。
先生は私の心中を察してか何も言わなかった。家に着いた時に、「あんまり考えすぎるなよ」
といわれた。それからあの人たちのことを知らずに月日は流れ、私達は卒業することになった。
今ではA君との思い出という形で会うたびに話していた。私達が卒業してすぐ学校はあの校舎を取り壊したらしい。
後日、先生に話を聞くと
あの取り壊した校舎の中には小さい子の靴が何足もあり、子どもと大人のものとみられる骨も見つかったらしい。
何故校舎の下にそんなものがあるのか知らないけれど、先生も私もA君も恐らく同じ事を思っていたと思う。
「無事に成仏できますようにー」
後日談:
- 今思うと、さっさと校舎潰しちゃえーって思い始めました。
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- 生徒が行けない校舎.....それだけでも怖いりこ
- こわいですね、、ブースター