
静岡市の中心部、若者をはじめ沢山の人が集う賑やかな場所。
街の中心部にある商業施設のビルが立ち並ぶ中に山倉楽器店がある。
ビルの2階と3階の広いフロアを持つ楽器店で、幅広い楽器や楽譜、音楽の専門書などを取り扱っていた。
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楽器店のビルの駐輪場に高校生の男女が自転車を停めて2人はビルの前で笑顔で顔を見合わせ、女子高生が店内に入り男子高校生は外で待っていた。
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楽器店のオーナーは、山倉利夫という52才の男で経営の面でも音楽の面でもスペシャリストで社員からの人望も厚かった。
利夫には、元ピアノ講師で楽器を通して出会った妻の由紀子と、並外れた音楽の素質を持つ女子高生である娘の桜子がいた。
由紀子は主婦であったが、店の手伝いをしたり、利夫が不在のときに店を取り仕切ったりしていた。
その日も利夫は事務室で仕事をしながら、モニターで店全体の様子を見たあと、売り場のカウンターでアルバイトの女子大生に声をかけた。
「休憩に入っていいぞ。あとは俺が見ておくから!」
「ありがとうございます。」
アルバイトの女の子は笑顔で事務室に向かった。
利夫がカウンターに来ると、常連客は嬉しそうにカウンターに寄ってくることが多い。
「娘が吹奏楽部に入ったんです。それで・・」
「ギターをはじめたいんだけど・・」
「学校の親子交流会で弾く楽譜は・・」
など、どんな問い合わせにも対応できる利夫の知識と技量に客は常に安心感を持っていた。
利夫がしばらくレジにいると、制服姿の女子高生がカウンターにきた。
「お父さん。」
そこにいるのは利夫の娘、桜子だった。
「はい、これ。お母さんに言われた書類。」
「桜子が届けてくれたのか。ありがとな。」
「うん。お仕事お疲れ様。」
ニコニコと微笑む桜子に、利夫はつくづく可愛いなと感じていた。
そして長い髪の後ろ姿を見届ける利夫。
近くにいた常連客も彼女を見て、
「桜子ちゃん、大きくなったわねー。」
「山倉さんの娘さんってあの子?綺麗な子ねぇ!」
オーナーの利夫は50過ぎでありながらも爽やかな感じの男前で、妻の由紀子もなかなかの美人、そして娘の桜子は最高に可愛らしい女子高生ということもあって、常連客や従業員の中でも山倉一家はまさに理想の家族と話題だった。
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