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廃校
長編

廃校

匿名 2014年12月16日
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これは自分が小学5年生の夏休みに体験した話です 夏休みのある日、その日はとても天気がいい日でした せっかくだしどこか出かけようかなと思いすぐに着替えてお金を持ってバス停に行きました そしてバスに乗った私はどこか適当な所で降りようと考えていました すると窓の景色が変わりここらへんで降りようと思い停車ボタンを押してバスから降りました バスから降りると目の前に坂が見えました 自分はその坂を上っていきました その坂は木に囲まれていて太陽が出ているのに薄暗く不気味でした しばらく上っていると突然明るくなって目をつぶってしまいました 何事かと思い目を開けると、目の前にぼろぼろの学校が見えました まず最初に探したのがその学校の名前でした 大体は校門の所に名前が書いてあるはずと思いそれを見たのですが なぜか名前の部分だけ消えておりかろうじて分かったのが小学校ということだけでした しばらくは校舎の周りをぐるぐると回っていました そして出入口の確認をした後校舎に入ろうとすると どこかの部屋に入っていく黒い影を見ました その時は目の錯覚ぐらいにしか思っていませんでした その校舎は木造で所々穴が開いていたりしていました 少しでも力を入れたら穴が開きそうなぐらいぼろぼろで 試しに力を入れるとバキッ!っと音がして穴が開いてしまい これは走らない方がいいかもと思いゆっくり歩く事に まず目についたのが校長室でした 校長室のドアノブは錆びついて今にも折れそうなぐらいでした 慎重にドアを開け中をのぞくと机と椅子しかないのが見えました もっと詳しく見たいなと思いドア開けて中に入りました まず歴代校長の写真を探していました 歴代校長の写真は椅子と机の後ろに飾ってありましたがどうもおかしいのです どの校長もなぜか目の部分だけくりぬかれていました その写真を見た瞬間ゾクッと後ろに気配を感じて振り向いたのですが 誰もいませんでした 気味が悪くなってすぐに隣の職員室に逃げ込みました 職員室は椅子はありませんでしたが何故か机とパソコンだけが残っており 何もなさそうだと思い職員室はすぐに出て行ってしまいました そしてぼろぼろの階段を震えながら進んでいき二階に上がりました 教室は1年 2年 3年と別れておりどれも1クラスしかありませんでした まず1年の教室に入りすぐに目を付けたのが机でした その机には『初めての学校!』とか『授業楽しい!』などが書いてありました きっと学校が楽しみで仕方がなかったんだろうなあと5年生ながらに思いました 机の数を数えてみるとざっと23個ありました そして生徒の名前が書いてある紙を見つけてそれを見ていたのですが 何かがおかしいことに気が付きました その紙には25人の生徒の名前が書いてあったのですが数えてみると23個しかありませんでした あれ?と首を捻りもう一度机の数を数えてみると23個しかありませんでした おかしいなと思いましたが、他の教室が気になってその場を後にして2年の教室に入っていきました すると今度は机の数が目に見えて減っているのです 数えてみると23個あった机が17個ぐらいに減っていました そしてすぐに生徒の名前が書いてある紙を見つけましたが やっぱりその紙には25人書いてありました 気味が悪くなり2年の教室は机を見ないで後にしてすぐに3年の教室に入りました すると今度は机が増えていました 数えると25個ありました そして生徒の名前が書いてある紙を見つけようとししたのですが 3年の教室にはありませんでした そこで2年では机の落書きがあるかどうか確認せずに来てしまったので、今度は確認しようと机をみました しかし机に書いてあるのは『楽しい!』という文字ではなく『もう帰りたい』とか『もういやだ』などが書いてありました 自分は「ああ、学校がめんどくさくなったのかな その気持ちはよく分かるよ」と独り言をつぶやいていました そして3階に上がったのですが 三階だけ妙に古かったのです 他も古いのですが三階だけなぜか穴も多くさらに窓が割れていました(他の階は割れていなかった) 怖くなった自分は4年と5年の教室をとばして6年生の教室に入っていきました しかし6年の教室だけ机がなく椅子だけがありました ふと外が気になり窓から外を眺めていました 窓からは校庭と坂とその周りに生えている大きな木しか見えませんでした 上見ているだけじゃ何もわからないなと思い下に目をやると 校門の所に黒い影が見えました その影はゆらゆらと動いていてただそこにじっとしているだけでした その時校舎に入ろうとした時に見た影を思い出し「もしかして、あの影かな」と思いながら見つめていると その影はふっ、と消えてしまいました 瞬間校長室で感じたあの気配を感じてまた振り返りました やっぱりだれもいません しかしその時見てしまったのです 天井からぶらさる縄…そして椅子… それ見た私はすぐに理解してしまいました ここでは、昔生徒の集団自殺があったのでは? そう考えた瞬間まるで自分の考えが正解だとでもいうように 残っていた窓のガラスが派手な音をたてて割れました その瞬間私は走っていました すぐに逃げなきゃ!早く!急いで出ないと! しかし普段は家でゲームをしているのが多かった私は一階についたところで息切れをしてしまいました 荒い呼吸を整えて出入口に向かって歩きだしました しかし歩いている途中で校長室のドアがわずかに開いていたのが見えました 自分はなぜか見たい!という気持ちが強くでて少しドアを開けて中を見ましたが… 見た瞬間悲鳴をあげそうになりました なんとあの黒い影が椅子に座っていたのです 黒い影はこちらに気付いていないようでただその場でじっと座っていました その影の顔が気になり少し広げようとドアを動かしたのですが バキッ! っと音をたててドアノブが折れました するとその影は音に気付いて バッ! っとこちらにものすごい勢いで顔を向けました その時しっかりと顔を見たのですが、見えませんでした 例えるなら写真を撮った時に動くとぶれて顔が分からなくなってしまいますよね? その影はなぜか顔だけそんな感じになっていました 「うわあああああああああああああああああああ!!!!」 自分は悲鳴を上げて急いで逃げ出しました 疲れたなんて言ってられない!逃げなきゃ!死ぬ! そして坂を下っていたのですが 木の根元にはあの黒い影のようなものが所々にいて手を伸ばしてきていました 自分は夢中で走りました すると道路が見え助かった!と思い急いで反対車線まで走り抜けました バス停に到着した時に丁度バスが来ました バスに乗ると、乗客は自分一人でした 運転手席のちょうど後ろの席に座って呼吸を整えていると運転手が 「もしかして、あの坂を上ってあの学校に行ったのか?」 と聞かれ、自分は思わず「はい…」と答えました すると運転手は「そうか…」と言いしばらくの沈黙 沈黙に耐え切れず自分は「あの学校は、昔何があったのですか?」と聞いてしまいました すると運転手はミラーを見て私と運転手しかいないことを確認してからこう言いました 「あの学校は昔な、どこにでもあるような普通の学校だったんだ」 聞けば運転手はあの学校の卒業生だという 「だけど俺が卒業した後、ある事件があってな…」 とその事件の内容を少しだけ話してくれました 「その事件ってのが、校長がある生徒を殺してしまったんだ」 自分は黙って聞いていました 「その校長は癇癪持ちでな、ことあるごとにすぐ怒り出すんだ」 運転手も昔はその校長を怖がっていたという 「で、その校長が急に歴代校長の写真の目だけをくりぬいたんだ」 自分はその写真を見ていた、目の部分だけをくりぬかれた歴代校長の写真を 「その行動と生徒を殺したのがばれてな、校長はどこかに行っちまった」 その校長がどこかに行ったのが卒業式の前日だったという、校長の言葉は教頭が代理をしたらしい 「それからだ、ある生徒が急に発狂しだしたんだ、卒業式が終わった後に」 運転手はその行動にびっくりして荷物も持たずに教室から出て行ったらしい 「走っている時にだんだんとその発狂の声が大きくなっていってな、どうやら他の生徒も発狂しだしたらしい」 そこらへんは曖昧だったようだ 「それからは君が見た通り、生徒は集団自殺をしたのさ」 自分はその話を聞いて疑問が浮かびました あの黒い影はいったいなんだったのか、それを運転手に聞くと 「…その学校はな、ずっとお化けが出るって言われていたんだ」 自分はまた、黙って話を聞いていました 「そのお化けってのが君が言った通り真っ黒な影なんだ」 自分はぞっとしました 「しかも奇妙なことに、顔だけは見えるらしい…いや、見えないと言った方がいいか…」 自分は思わず「僕が見たときは顔だけがぼやけていて見えませんでした」というと運転手は思い出したかのように 「おお、そうだそんな感じだ」と 「そのお化けは顔だけがぼやけていてまったく見えないって噂だったらしい、俺は見てなかったしそんなのは信じていなかったからな」 気が付くともうすぐで家の近くのバス亭に着くところでした 結局乗客は私以外おらずボタンを押して降りようとした時にその運転手に呼び止められました 「…実はな、お前が乗ってきた後坂の方を見たんだ」 「その時に、あの黒い影が立っていたんだ」 「まるでお前も仲間になればよかったのに…といった感じでな」 自分はその言葉を聞き震えあがりました 「もう変な所は行かないようにしないと…」 それからバスで出かけるようなことはしていません

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