に照らされた地面はとても美しく自分は暫くその場に呆然と立ちすくんでいた。さっき自分を引きずりこんだ女性はいなかった。 見た事のない世界を歩いていると美しく見たことのない物を沢山見つけた。家のようなものもあったし蝶とおぼしき虫も飛んでいたがそれは全て言葉では最初の言葉でさえ説明できないものばかりだった。それらはただただ美しかった。 気がつくと自分はベッドにいた。周りを見渡すもさっきまでいたはずの世界はなくそこには見慣れた部屋があった。 影の女性と美しい世界は全て夢だったのかもしれない。でも、気配だけは今でも夢の中でたまに感じることがある。夢の中の街、夢の中の行った事のない高級マンション、夢の中の自室。少しだけではあるけど、夢のどこかで気配を感じる・・・