
中編
竹取の迷い子
まなみ 3日前
chat_bubble 6
10,226 views
大きな声で吠え始めたのだ。いや、何かに怯えているのか?
逃げるようにして吠える犬達、それに釣られるようにして、私達も上空を見た。
「キーキキーッ!!」
突如降り注ぐ、かん高い動物の泣き声、猿だ。
数引きの猿が、竹の木に器用に掴まり、ぶら下がった格好で私達を見下ろしていたのだ。
「さ、猿?な、何で、」
同僚の一人がそう口にしたその時だ、
ザザーッ!
突然竹が折れんばかりに大きくしなった。
そして次の瞬間、私達の視界に、とても信じられないものが映りこんだ。
信じられない程の巨大な人影が、竹林の中を掛け抜けたのだ。
有り得ないでかさ……目を疑いたくなるような程。
「な、何だあれ!?」
大きな猿!?いや、あんな猿がいるわけがない!
あまりよくみえなかった、何かの見間違えなのか!?
すぐにそれを目で追う、が、突如、
その場に居た私達を吹き飛ばしそうな程の突風が吹き荒れた。
思わず両手で前を覆う。
竹林がザザーッと、波打つように揺れていく。
すぐに顔を上げ、あの巨影を探すが、その姿はもう、どこにもない。
後に残ったのは、私達を嘲笑うかのような、猿達の遠吠えのみ。
やがてそれすらも、風と共に掻き消えてゆく。
以上、叔父が十数年前に体験した話だ。
叔父はその後、事件の後すぐに警察を退職したらしい。
あれが何だったのか、それを知りたいと思う気持ちと反面、事件を解決できなかった自分への自責の念に、耐えられなかったと言っていました。
事件は今だ未解決のまま……いつかYちゃんが無事戻ってくる事を、今は亡き、叔父と共に願っています。
後日談:
- 私なりの脚色をまじえてお届けします。
この怖い話はどうでしたか?
chat_bubble コメント(6件)
- お巡りは人間の屑、社会のダニ匿名さん
- 盗○?作者が他のサイトにも投稿してるんじゃない?メノン
- Googleで怖い話と打ったら この話が出てきたんです。たくと&らな
- Googleに何があったの?メノン
- これ、Googleにあった気がします…(゜´Д`゜)
- けっこう怖いあいま