
数年前、地方の田舎でオンラインゲームが流行していた。俺もその一人で、特に人気のMMORPGにどっぷりとハマっていた。
公民館での趣味の集まり後、家に帰るとすぐにPCを立ち上げ、夜遅くまでログインし続けていた。ゲーム内ではアイテムを売ったり、仲間とクエストをこなしたりと、まさに生活の一部となっていた。
その中でも、『小鳥』という名前の女の子とは特に仲良くなった。彼女は都会の高校に通う女子で、普段は人見知りな性格らしく、ネットでは思い切り自分を表現していた。彼女のチャットは感情を読み取るのが難しいが、時折見せる熱心さに心を惹かれていた。
「リアルで会ってみたいな」そんな思いが芽生えた頃、ゲーム内でオフ会の話が持ち上がった。参加予定のメンバーを確認すると、小鳥の名前はなかった。少しがっかりしたが、彼女に直接尋ねてみることにした。
「小鳥、オフ会どうする?」
『私は行かない…人見知りだから』
彼女の言葉に少しショックを受けつつ、思い切って「二人で遊びに行こうよ」と提案してみた。すると、意外にも彼女は『それなら大丈夫』と返事をくれた。心の中で小さくガッツポーズをした。
待ち合わせの日、俺は公民館近くの広場で彼女を待っていた。自分の服装は気合を入れてポケモンのTシャツにすることにした。小鳥は可愛いスカートを約束していた。待ちきれない想像をしながら、彼女の姿を探し続けた。
しかし、約束の時間が近づくにつれ、少し不安が芽生えた。小鳥が現れなかったらどうしよう。そんな思いが頭をよぎった。すると、遠目にポケモンの服を着た影が見えた。近づいてみると、それはなんと中年の男性だった。フリルがついたスカートを履き、足元にはポケモンの靴下。
思わず目を疑った。まさか、これが小鳥? それとも、俺は何かの冗談に巻き込まれているのか?
彼はしばらく周囲を見渡していた。俺はその場から逃げるようにして、心の中で祈り続けた。『この人が小鳥じゃありませんように』
ゲームに戻ると、小鳥がログインしてきた。何とか会えたのに、なぜか俺は彼女に会えなかったと告げる。すると、彼女の返事は衝撃的だった。『私のこと見て帰ったの?』
その瞬間、全てが崩れ去った。小鳥の正体はまさかの中年男性、俺の初恋はその人の手の中にあったのか。涙が止まらなかった。
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