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短編

土饅頭

匿名 2日前
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父方の田舎に帰省したとき、山歩きした。小5ぐらいだったかな。 墓が二ヵ所ある家で町を通る道路を見下ろす開けた斜面にあるごく一般的な墓地の他にもうひとつ墓地がある。 本家の裏の竹林脇の道から入っていくんだけど、男手が足りなくなって手入れが出来てないんで、蔦やら腐った倒木放置ですごい迫力あるロケーションになってた。 本家のおばさん二人は途中にある物置小屋から鉈と鎌を取ってきた。墓の草取りに使うんだと思った。 昔は山の向こうに続く道や寺や石の階段なんかもあったらしい。寺は明治維新のごたごたで、どうにかなってしまい荒れたあと、他所から来た尼さんが住んでたんだって。 健脚な年寄二人に両親、叔父、自分の順で草延び放題の山道を黙々と小一時間すると長いしめ縄みたいのが蔦にからまっているのを見つけた。 本来墓の入り口にある大きな石に掛けてあるものが、蔦の成長に巻き込まれてはずれ、木の幹の辺りにぶら下がる変なことに。 なんだか気持ち悪いなあと思った。で、そんな気分をぶっ飛ばすトンでも行動に老婆二人は出た。 鎌と鉈で草を払った土の上に振り上げた鎌をグサツ、鉈をズブリと刺すように叔父と父に指示。 黙って従い言う通り叔父と父は力を込めてグサツズブリ。戸惑いの母とおれ。 そこから三メートルほど離れて苔むしてヤバイ風情の家の山墓があって、掃除して線香あげて合掌して山を降りた。 あれは何なのか聞いてもその時は説明してくれなかった。 中学に入ってから、あの鎌と鉈を突き立てた所は土まんじゅうという古い墓だと教えてもらった。鎌と鉈はまじないなんだが、廃された古い寺が関係してる話。 山中の廃れた寺に住み着いた尼さんは集落の男衆からもてたけど、自分は尼だから、そういうことはしない、と断っていたんだと。 なのに他所から来た中年の学者とそういう関係を持った。 反感買ったのがかなり堪えた尼さんは、村の男衆を受け入れるようになった。 よそ者の学者と村男が尼さん巡って揉めて、などがあって、人が死んでしまった。 あの土まんじゅうは、その人のものだって。 鎌と鉈のまじないにどんな意味があるのか、そういやまだ聞いてない。山奥の村ってどこもこんな感じなのかな

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