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中編
のんちゃん
中編

のんちゃん

2021年6月21日
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高校三年生となった今も、ふとした瞬間に思い出すのです。

幼い頃に出会った彼女は、所謂友人なのでしょうか。

それとも、私が遭遇してしまった怪異なのでしょうか。

家の近くの団地に、春になるとシロツメクサが沢山咲く小さな公園があります。

昔、母は毎日のように幼い私をそこへ連れて行きました。

そうして、シロツメクサの指輪や花かんむりの作り方を教えてくれたのです。

ある日、私は一人の女の子と出会いました。

何故かその日だけは公園に少女以外誰もおらず、いつの間にか母の姿も消えていました。

私は不思議に思いながら、少女に顔を向けたのです。

クリクリと黒目の大きな子で、真っ黒な髪に、黒い長袖のワンピースを着ていました。

服の生地は薄めで春らしく、記憶の中の季節と一致しています。

私が先に「お母さん知らない?」と話掛けました。

正直なところ、少し不安だったのです。

「知らないよ。私と遊ぼうよ。」

鈴のなるような声でした。

少し人形じみた表情で、大きな黒目を爛々と輝かせています。

ちなみに、少女が瞬きをしていた記憶はありません。

会う度いつも目を見開いて、じっと私を見つめていました。

その時は少し迷いましたが、母が戻って来るまで暇つぶしになると考え、「良いよ。」と頷いたのです。

何をして遊んだかの記憶はうっすらとしかありませんが、一つだけ鮮明なことは、彼女にシロツメクサで指輪を作ってあげたことでした。

そして私が指輪を作っている間もやはり、彼女は大きな瞳で私を凝視していたのです。

彼女と出会った日以来、私たちは一緒に遊ぶようになりました。

しかし二人でいる時、周囲には必ず大人が居ません。

「のんちゃんって呼んで。」名前を尋ねるとそう言われたので、私は彼女をのんちゃんと呼びました。

そして不思議なことに、のんちゃんが帰ってしまった途端、母が不意に隣に現れ「帰ろう。」と私を呼ぶのでした。

私は帰った後に食卓で、家族にのんちゃんの話をしました。真っ黒で少し怖いこと。嫌いではないけれど、取り分け好きにもなれないこと。

母は不思議そうに聞いていて、話す度「今度会わせてね。」と言うのですが、結局それは叶わないままでした。

ある日、私は近所の親しい女の子にのんちゃんを知っているか聞きました。

その日のんちゃんの姿はなく、たまに公園に来ていたその子と遊んでいたのです。

「真っ黒なの?変なの。そんな子見たことないよ。」

見聞きしたことが無いと言われ、私は驚きました。

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はじめまして、よろしくお願いします。

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