
私は「かりん」というハンドルネームで短編小説をネットに投稿していた。主にサイコホラーを扱っていたが、ほとんど感想はもらえず、自己満足で続けていた。
そんなある日、一通のメールが届いた。ドキドキしながら開くと、そこには衝撃的な内容が書かれていた。
「あなたの作品は私たちの実話です。どうして私たちのことを知っているの?」
送り主は「被害者の会の代表」と名乗る人物だった。彼女は、私が書いた小説の登場人物が、自分たちの過去を描いていると思い込んでいた。
その小説は、職場でのいじめを題材にしたもので、元いじめっ子たちが心の闇に飲み込まれていく物語だった。正直、面倒くさいと思いながらも、私は彼女に「フィクションです。名誉毀損はやめてください」と返信した。
しかし、彼女の怒りは収まらず、翌日からは一日何通ものメールが届くようになった。内容は私を攻撃するもので、小説を削除しなければ法的手段に出るという脅迫が続いた。
その後、私は恐怖からコメントを無視し続けた。すると、ある冬の寒い夜、ニュースで高層ビルから女性が飛び降りたという報道を見た。彼女が残した遺書にはこう書かれていた。
「かりんに命を奪われた。復讐に行く。」
その言葉の意味を誰も理解できず、彼女の死は自殺として片付けられてしまった。しかし、私はその後も不安な日々を過ごし、彼女の言葉が真実にならないことを願うばかりだった。私の物語の結末は、まだ終わっていないのかもしれない。何かが、私を見ている気がするのだ。
私の物語は、いまだに続いているのだ。
果たして、彼女の復讐は訪れるのだろうか?私はただ無事でいることを祈るだけだった。
その後、何も起こらなかったが、私は時折、あのメールが届いたことを思い出す。そして、彼女が言った「復讐」という言葉が、頭の中で静かにささやき続けているのだ。いつか、私の物語の結末が知れる日が来るのだろうか。
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