
長編
賭け
匿名 2013年8月11日
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ぉ」
「それはそうっすね」
「もういんじゃねーの? 飽きてきたわ」
「まあまあ、もうちょっとやりましょうよ」
「そーだよ。もうちょっとしよーよ」
こっくりさんこっくりさん
「……まだだな」
こっくりさんこっくりさん
「……まだ」
こっくりさんこっくりさん
「……」
ロウソクで仄かに赤く照らされた部屋の中。
ロウソクの揺らぎで部屋の中がゆらゆらと揺れているように見える。
こっくりさんこっくりさん
エアコンを切っているので、段々蒸し暑くなってくる。
蒸し暑い部屋の中、男女が四人でこっくりさん。
中々にシュールな光景。
ロウソクは燃え尽きそうだ。
次のターンに行く前に交換しなければ。
ロウソクの揺らぎが強くなる。
揺らぎ?
風はない。
冷たい汗が背中を伝う。
嫌な予感。
「……来たぞ」
「来た」
パシリさんとサオリさんが小声で囁く。
その声に反応するように、ロウソクが燃え尽きる。
最後に煙を一吐きしたロウソクは、じりと音を立てて消える。
辺りは暗闇になる。
誰もしゃべらない。
ひた ひた ひた ひた
裸足で何かが歩く音がする。
冷たく、湿りを感じさせる音。
ひた ひた ひた ひた
音を立てないように気をつけて歩いている、そんな音。
視界が奪われた時の耳の感度は高くなる。
今はそれがアダとなる。
ひた ひた ひたっ
足音が極近くで止まる。
もちろん僕たち四人はこの場にいるはずだ。
四つの指が未だテーブルの上にあることがそれの証明になる。
僕の真後ろに誰かがいる。
誰かの視線を感じる。
うわん、と耳鳴りがする。
汗が背中に線を描く。
ぞくり。
しばらくの間誰も動かない。
衣づれや呼吸さえも聞こえない。
こっくりさんこっくりさんいるのでしたらへんじをしてください
サオリさんの呼びかけ。
10円玉がゆっくりと動くことを指先だけで感じる。
暗闇が文字を見ることの邪魔をする。
何と書いているのか、それは分からない。
こっくりさんはいまどこにいますか
ぐうっぐうっ、と二回大きく動く。
こっくりさんはおとこですか
ぐうっ、と一回動く。
こっくりさんはおんなですか
ぐうっ、と一回動く。
分からない。
真っ暗で文字を判別できない。
それでは性別がどちらか分からない。
こっくりさんのなまえはなんですか
ぐうっぐうっぐうっ、三回、三文字か。
こっくりさんはせがたかいですか
ぐうっ、と一回。
10円玉が力強く動くたびに得体の知らないものに対する
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- 途中の師弟関係的なグダグダ感がないと、もっと読みやすいぴょん吉
- 最後まで読む気がしないまい
- 話し手が一番「パシリさん」だと感じたのは俺だけ?おもち
- 私の父が昔、コックリさんやって頭おかしくなった人がいたからコックリさんだけはやめなさいって言ってた。はぁと
- 話しの無駄が多い。オカルト好き
- 途中の解説だるキムキム
- この話結構好き
- わかる匿名
- 確かにめんどくさい
- めんどくさい