
昔、私には少し特異な興味があった。それは昆虫の観察だった。
14歳の冬、私の家の裏手には広い庭があり、私はそこで昆虫を観察するのが好きだった。ある晩、ひときわ大きなカマキリが交尾しているのを見かけた。私は興味本位でそのカマキリに触れてみた。
それから数日後、両親が出かけていた夜、家の周りで異様な音が響いた。まるで何かが壁を叩いているような音で、次第に大きくなり、恐怖で身動きが取れなくなった。
音が止んだ後、私は恐る恐る寝室の窓を開けると、庭に何かが落ちているのを見つけた。それは人間の手のような形をした巨大なカマキリの足だった。驚愕し、何とかその足を隠したが、心の中の不安は消えなかった。
次の日、テレビをつけると、近所の川に見知らぬ生物の死骸が発見されたというニュースが流れていた。その生物は私が見たカマキリに似た姿をしていて、何かの実験の結果生まれたものかもしれないと専門家が言っていた。
私はその瞬間、あの日の出来事を思い出し、恐ろしい現実が私の身近に迫っていることを感じた。自分がその生物を生んでしまったのかもしれない、そう思うと背筋が凍りついた。人間と昆虫が交配するなんて、そんなことが本当に可能なのか?
それ以降、私は庭に出ることができなくなった。私の中で何かが変わってしまった気がした。私は自分の行動が引き起こした恐怖の根源を理解できずにいた。ただ、あのカマキリの姿が夢に出てくるたびに、背中が寒くなるのだった。恐怖は、私の心の奥に深く刻み込まれることになった。
そして、数年後、私の見た夢の中にその生物が現れる度に、私はその恐怖を思い出すのだった。彼らは私に何を求めているのか、そして私はこの呪縛から解放される日が来るのか、今もなお疑問を抱いている。
冬の暗い夜、私は再びあの庭に立つことができるのだろうか?それとも、もう一度あの音が聞こえるのだろうか?
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