本当にあった怖い話

怖い話の投稿サイト。自由に投稿やコメントができます。

新着 長編

インターホン

ナースコール 3日前
怖い 1
怖くない 0
chat_bubble 0
113 views
気づくまでに少し時間がかかった。 細くて白い指が、画面の端に四本だけ写っている。 まるで、カメラの死角から、そっとレンズに触れようとしているみたいに。 「……やだ」 思わず声に出して、再生を止めた。 でも、指先に見えたそれを「気のせい」で済ませられなくて、私はさらに拡大ボタンを押した。 画面が粗くなりながらも、影が大きくなる。 そこにはやっぱり、人間のものとしか思えない手が写っていた。 爪の先が、レンズのすぐ脇をなぞるようにして止まっている。 指の根元は、フレームに切れていて見えない。 誰が、こんな時間に、こんな近さまで顔を寄せていたのか。 そう考えた途端、背中が冷たくなった。   翌日、仕事の帰りに管理会社の事務所に寄った。 録画を見せて、「夜中に何度もピンポンされている」と説明した。 担当の男性は少し眉をひそめて、「最近、上の階でも似たような相談がありましてね」と話した。 「インターホンの前に立ってる人は、録画に写ってるんですか?」 「いえ、それが……誰もいないんです。ただ、インターホンのカメラを塞ぐみたいに、真っ黒になるだけだって」 私の録画の“指”のことを言おうか迷ったが、馬鹿にされそうでやめた。 「しばらく様子を見てください。何かあったらすぐ警察を呼んでくださいね」 マニュアル通りの言葉に少し苛立ちながらも、私は頷いた。   それからしばらく、チャイムは鳴らなかった。 代わりに、別のことが気になり始めた。 夜、帰宅して玄関を開けると、鍵の感触がわずかに違う気がするのだ。 きちんと閉めたはずなのに、軽く回る。チェーンも、かかっているような、いないような微妙な位置で揺れている。 「疲れてるだけだ」と自分に言い聞かせて、寝る前に必ず玄関の写真を撮るようにした。 鍵がちゃんとかかっているか、チェーンの位置が変わっていないか、確認できるように。   そんなことを続けて三週間ほど経った頃、また夜中にチャイムが鳴った。 「ピンポーン」 時計を見ると、午前二時過ぎ。 私は布団の中で固まった。 電気をつけるか、モニターを確認するか、それとも無視するか。 数秒だけ迷ってから、布団をはいで起き上がる。 玄関まで行くのは怖かったので、枕元のスマホを手に取り、インターホンのアプリを開いた。 このマンションのインターホンは、専用アプリからもモニターが見られるのだ。 画面に

この怖い話はどうでしたか?

f X LINE

chat_bubble コメント(0件)

コメントはまだありません。

0/500

お客様の端末情報

IP:::ffff:172.30.2.89

端末:Mozilla/5.0 AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko; compatible; ClaudeBot/1.0; +claudebot@anthropic.com)

※ 不適切な投稿の抑止・対応のために記録される場合があります。

label 話題のタグ

search

通勤中に読んではいけない短編怪異集

読み込み中...

心のどこかに残る長めの恐怖談

読み込み中...

最後まで読む勇気が試される怪異記

読み込み中...
chat_bubble 0