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中編
全校集会の悲劇…
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全校集会の悲劇…

2025年3月6日
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ああ、なんという悲劇であろうか。かつてこれほどまでに哀れな破滅の物語があっただろうか。

全校集会の体育館、それはまるで刑場のごとき場所であった。冷えた床は生者を嘲笑うかのように冷酷で、空気には汗と埃の匂いが満ちていた。そして壇上の校長——奴の語る「努力」なるものは、乾ききった魚の鱗にも等しく、生命の滋養とはなりえぬ無意味な響きを持っていた。

そんな無常の時の流れの中で、私の腹に潜む怪物はゆっくりと目を覚ます。

はじめは、ささやかな波紋であった。それは深海の底でひそかに胎動する怪物のごとく、じわじわと膨れ上がり、やがて凶暴なまでの力を持って私を支配する。

そして——決壊の時は、突如として訪れる。

「……ぶりゅッッ!!!」

嗚呼、世界が終わる時というものは、かくも唐突にやってくるものなのか。

まず音が響いた。それは濡れた絶望の音。続いて温かさが広がる。それは己の敗北の温度。そして最後に訪れたのは、腐った果実のような、あるいは人生の瓦解を象徴するような悪臭。

私は悟る。「終わった」と。

小学生の世界では「排便」というものは敗者の恥のように不名誉であった。

だが、人間というものは、あまりに絶望が深まると、ある種の狂気へと突き動かされるらしい。

私は走り出した。逃れようもない運命から、それでも逃げようとするかのごとく。

「うわあああああああ!!!」

私の絶叫が、体育館の静寂を切り裂く。

全校生徒の目が集まる。教師たちはざわめく。しかし、私は止まれない。私の身には、敗北の証が、汚れとして、臭気として、刻まれているのだから。

そして私は——見つけてしまう。

窓越しに憧れた、あの少女を。冬の朝のように凛とした存在。私は思ったのだ。彼女ならば、この地獄から救い出してくれるのではないか、と。

そして私は飛びついた。

「助けてくれええええ!!!」

——だが、彼女の返答は無情であった。

「やだぁぁぁぁ!!! くさいぃぃぃぃ!!!!!」

その叫びは雷鳴となり、私の魂を焼き尽くす。地獄の鐘が鳴る。彼は崩れ落ちる。

やがて教師たちがやってくる。彼らの手が、私の両腕をしっかりと掴む。その眼差しには、憐れみ、怒り、そして言葉にしがたい困惑が宿っていた。

私は、もはや抗わなかった。ただ、すべてを諦め、身を委ねるのみであった。

こうして、或る小学生は、一つの人生の幕を引いたのである。

(完)

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後日談:

  • 世界は残酷だがその先に良いことがある。だから頑張れ!!
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はじめまして、よろしくお願いします。

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