
短編
ばんばん
匿名 2日前
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地元から離れた大学に進学して、卒業後はそのまま地元には帰らず就職した
2週間が過ぎたころ、職場の職員用の玄関で誰かとすれ違った
挨拶しようと顔をあげると誰もいない・・・
しばらくするとまた玄関で誰かとすれ違うし、顔をあげると誰もいないことが続いた
すれ違ったと思ったのは、職場の制服のジャンパーがシャカ、シャカとこすれる音がしたため
玄関横には扉のない作業場へ続く入口があり、工場の音も聞こえてくる
(誰かが入り口付近に来るのかな?でも・・・ジャンバーのこすれる音は真後ろから聞こえたし??)
私がそんな違和感に首をひねっている間に新しい人が来た
その人はすぐに興奮気味に私にその違和感を伝えてきて、先輩たちにも得意げに話していた
そして、その日のうちに会社から飛び降りてしまった
たまたま外にいた従業員によると、「○○さぁーん!ばんばんやでぇー!!」といって降りたらしい
○○とは私の名前で、同じ名前のひとは会社にはいなかった
根掘り葉掘り新しい人とつながりがなかったか調べられたが、全く知らない人だった
自宅待機中に暇つぶしで「ばんばん」の意味を調べた
大学のある地方の言葉で「順番」という意味だった
背筋が寒くなってすぐに地元に帰り、今、この話は実家の部屋で書いている
この怖い話はどうでしたか?
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- あなたの番ですタク
- その会社で以前何かあったのですか?、 後で聞かされた真実とか!匿名