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中編

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匿名 2日前
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オカルト研究会の先輩に連れられて東京の西、山間の市に車で来た。なんでも手広く不動産をやっている社長にアパートを見に行ってくれとの事。どういうツテか知らないがその手の話が先輩のところに流れ来て、その度に私も同行している。現地の不動産屋の支店に行くと話は聞いているので鍵を渡すので勝手に言ってくれとの事。で、ようやく件のアパートに着いた、もう日も暮れかけている。 なかなか古いアパートだ、築40年ぐらい経ってるのではないかと思う、長いこと伐採されていないのだろう、建物の西側は森に飲み込まれそうに侵食され、鉄の階段が錆だらけでペンキも剥げている。目当ての部屋は1階の西の端で、まさに木々がおおい被さっていて暗い。この部屋の2階に人は住んで無さそうだ。先輩がさっきから鍵をガチャガチャ回しているがなかなか開かない、私が代わって回すと呆気なく開いた。先輩は土足のままズカズカと中に入った。一瞬躊躇したが先輩にならって靴のまま侵入した。居間に入った瞬間かすかにすえたような臭いが漂い、そしてなぜか息苦しい。部屋全体が薄暗く部屋の角が更にぼんやりと暗くよく見えない。紐で引っ張る電球がぶら下がっていたので気を紛らわせようと紐をピンと指で弾くと不意に視線を感じた。何処からかはわからない。先輩を見ると何かを感じているのか、珍しく真剣な目だ。居間を抜け、曇りガラスの小窓のついたドアを開け台所に来た。更にどんよりと暗く床には何かが焦げたような跡がある。空気が澱んでいて更に息苦しい。先輩はよせばいいのにシンクの下の戸棚や上の戸棚などを開けたりしている。あらかた開け放って隣の部屋に続く戸の前に立った。私の方を見てコクリとうなずくと引戸をガラガラと開けた。脱衣所兼洗面所だ。小さな洗面台の上に鏡が、少し斜めに付いている。更に奥の引戸は浴室だろう、ガラガラと開けると昔ながらのタイル貼りのこじんまりとした浴室だ。なぜか浴槽の蓋が閉まっている。また視線を感じる。先輩と目を合わせて、意を決してうなずくと先輩が勢いよく蓋を開けた。ビクビクしながら覗くと、汚れがこびりついた古いただ浴槽だ。「なんだよ怖がらせるなよ」そう私はつぶやいて浴室からの出ようとすると、足元から冷たい風を感じた。ふと下を見ると浴室と洗面所の床にわずかな隙間があり、暗がりの奥にこちらを覗いている顔があった。充血した目を見開いて覗いている。私は飛び退いた。先輩に振り返ると、後ろの浴室の壁にも隙間があっ

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