
長編
作法の話
ヤマ 3日前
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おかしくない話だった。
私「そ、そんなの大丈夫なの…!?まだ呪いが残ってたりは」
父「ああ…安心しろ、一度使用された藁人形とかには、効力は無いと言われてて、これはもうただの“藁人形”でな
亡くなられたって言うこの○○さんも、元々癌で何時亡くなられてもおかしくない人だったわけで、たまたまこう…藁人形に名前書かれてたからと言っても実際に呪いだったかなんて断定は出来ない
だから、そう心配するな」
そう父に言われ私は取り敢えず納得しました
だが、最後に父は意味深な事を言うのでした
父「ただまあ…普通は「呪われました」と書くのが定文で、家の寺で見付かった藁人形にもだいたいは「呪われました」と書かれてたのに
何故この藁人形には
“○○は死にました”なんて書き方がしてあるんだ?今まで見たこともない書き方だ、死にましただなんて」
…呪いにも作法がある、そんな話を聞かされた19歳の時の話でした
父は「藁人形とか丑三つ時参りなんか実在しても、“呪い”なんてのは迷信だ」と言ってはいましたが…
「呪われました」ではなく
「死にました」と書かれた藁人形
それによって…一応持病に癌があり、いつ死んでもおかしくなかった○○さんが、藁人形発見から2カ月後に死亡
はたしてこれが呪いの藁人形のせいだったのかどうかは知りませんが、“死にました”なんて書くからにはさぞ、恨みが強かったのかなと未だに思います
以上 呪いの儀式の作法に纏わる私の実体験でした
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- 邪法は昔からあるからね。環七
- 言霊なんですよね。やたすけ