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長編

納得している不思議な話

匿名 2025年1月2日
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 一時期見える人になっていた時の話。 自分では、納得しているので投稿します。 一時期見える人になっていた頃、体調不良、 躁鬱感などで、引きこもる様な状態。 気分転換しなきゃと、「久しぶりに競艇の 旅打ちにでも行くか」と車に乗り込み、2泊 3日ほどの予定で、西の方へ。 2日目も終わり帰りの道中にあった、スーパー で弁当、つまみ、酒など買い込み、広場を 見つけて、車載T Vで寛いでいました。 そろそろ寝るかと、シートを倒し目を閉じる。  暫くすると、運転席側の窓を、コン、コン。  うわー、勘弁してくれー。 無視して、 狸寝入り。また、コン、コン、コン。 仕方ないので恐る恐る、窓の方を見たら、 お巡りさんでした。お巡りさん曰く 「県外ナンバーでしたので、一応声掛けさせ 貰いました」状況を説明し納得して頂き職質 みたいな事も終わり、無事解放。 翌日起きたら10時前。さぁ帰るかと、帰りの 幹線道の少し手前で、信号待ち。向かい側右手 で、赤いキャリーケースの二十歳過ぎの女性が、タクシーを停めていましたが、停まらない。 結構焦っている様に見えたので、女性の所に 横付けし、 「何処まで行くの?オジサン◯◯県まで帰る けど、そっち方面なら、駅なり近くまで、 送るよ。 『お願いします』 彼女を後ろに乗せる。 「何処まで送ればいい?」 『・・・』 「家はどこ?」 『○○市』 「なんだ、オジサンの手前隣りじゃん」 『夕方迄に帰りたい』 「ま、今から電車とか乗り継いでも、このまま 車で帰っても、夕方迄には着くけど、どう?」 『・・・』 (まいったな~、激警戒中?) 「じゃ、このまま行くか。いい?」 『・・・』 (ま、無口な子なのだろう) 「近くまで行ったらナビよろしく。名前は?」 『m』 (そこは答えるんだ) その後上道に上がり、色々聞きましたが、 ほとんど返事無し。 まぁ、会話無くても居るだけましか••• (ここで安いテンプレだと、乗せた人が消えた とか、シートが濡れていたとかなんでしょうが しっかりルームミラーに写ってましたし、 シートも濡れて無い様子。ま、シートは布貼り なので、染み込んでしまうと思いますが) 彼女宅近く迄ナビしてもらい、 『その角を左に曲がった所』 言われたとおり曲がると、正面の家で葬儀? 通夜?の準備中。 (あぁ、身内の方か誰かが亡くなって、それで 焦っていたのか)手前で停めて、彼女を下ろす。 『御礼をしたいから、待ってて』 「そんなのいいよ、オジサンも退屈しのぎに なったから」 『どうしても、待ってて』 結構な目力で、言われたので一服がてら、待つ 事に。でも20分経っても、30分経っても、 彼女は現れず、黙って帰るのもアレかなと思い 一声掛ける為、その家に。 「あの~、30分程前、こちらに二十歳前後の 娘さんを送って来たんですが、お礼をしたい から、待つ様に言われたんですが、そろそろ 帰ります。御礼はいいと伝えて下さい。 玄関に出てきた、父?子供を抱いた娘さん? が対応してくれましたが、いまいち飲み込め て無い様子。 その内、ご親戚や弔問客も来だし邪魔なので、 右側によけた時、祭壇が見えました。遺影を 見た瞬間、指差してしまいました。 「あぁー、この子です。名前は『m』ちゃん ですよね?」 父、娘さんの驚いた顔。言葉も無い様子。 話を聞いてたらしい、おばあさんが、奥から 『おおきに、おおきに。よう連れて帰って、 くれましたな。』と言い、これが年寄りか? と、思うほど力一杯、手を握られました。 ばあちゃんだけ、理解した模様。 『良かったら、顔を見てやって下さい』 「是非」 焼香しお顔を拝見しましが、まさに この子。化粧はして頂いているものの、車に いた時の顔では無く、かなり痛々しい怪我の 痕が有りました。祭壇の横に置かれた赤い キャリーケースは、酷く壊れていました。 私が車に入れた時は、綺麗だったのに。 聞けば、一昨日に帰省の為、駅に向かう途中、 交差点で、信号無視の車に跳ねられたらしい。 病院やら、現場検証やらで御遺体が戻った のが今日早朝。 焼香後、今日の朝から今までの一部始終、 何処で乗せたのか、何時頃だったか、車では どんな様子だったかなど、色々と話しました。 『そう言う、霊感?のある人なんでか?』 「いえ、全く有りませんが、少し前元カノが 亡くなってから、暫くしてそういう事に、 敏感と言うか、不思議な事が起こる様になった んです。あの場所を通った中に見えている人も 居たはずですが、恐らく見て見ぬふりを、した んだと思います。『私には何も出来ない』と、 そこに私が通りかかったと」 私が思うに、事故に遭い、亡くなるも暫くは 自分でも理解出来ず、魂だけ残すもようやく 気付き、帰ろうとした所に私が通り掛かった んではないかと。魂のままでも電車に乗れたん じゃないか?あえて私を選んだのか? そう言や、市街地に入ってから、信号にも余り 引っかからず、かなりスムーズに走れた様な。 普通、4~5時間はかかる筈なのに、4時間 掛からずに、帰れました。 祭壇横のご遺族の方々の中の、お姉さんに 抱かれた2歳になる前の娘ちゃん。私の方を 指差して『mねえちゃん』。よく見ると、 僅かに私よりズレている。(あぁ、この子も 今見えるんだな 「お姉ちゃん、なんか言ってる?」 『笑ってる』 「うん笑ってるね。帰れて良かったみたいだね みんなに会えて良かったみたいだよ」 私の話を理解頂いたようで、皆さん涙を流して おられました。 そろそろお暇させて頂こうとしました。 奥からおばあさん、ティッシュに包んだ物を 私に握らせ、私が断るも断固拒否。仕方なく 頂戴し、帰る事に。後で見たら、大枚5枚 入ってました。(おぉー)  私が彼女と出会った時、一日前に彼女は、 亡くなっていました。私が帰る場所・時間を 彼女は、待っていたのか?私が声を掛ける事 を、彼女は判っていたのか?私が停まらなか たら、どうしたのか? 霊として、彼女が見えたとしても、キャリー ケースも見える、触れるのも納得出来ない所。 彼女が見せ、触った感覚を私に与えたのか? 私の知らない所で、彼女に導かれていたのか?    この話、自分でもちょっと悲しくなるで 投稿しようかどうか迷ったんですが・・・ 新年早々、こんな話して、すみません。 皆さんにとって、今年も普通に平穏な一年で 有ります様に。

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