
中編
じいちゃんから聞いた話
匿名 2日前
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俺は子供の頃からウルトラマンが大好きでソフビ人形を沢山持ってた。
ウルトラ戦士vs怪獣軍団という構図でよく遊んでたんだけど、中でもシーボーズという怪獣がお気に入りで、出掛ける時も持ち歩いたり寝る時も枕元に置いて寝たりした。
じいちゃんも特撮が好きで、ごっこ遊びによく付き合ってくれた。
だけど、俺がシーボーズで遊び始めると明らかに嫌な顔をしてた。
何でかな?とは思ったけど、別に何か言われるわけじゃないし、さほど気にしなかった。
中学に上がった時、友達が家に遊びに来て「まだこんなので遊んでんのかよw」って部屋にあるソフビ人形を小馬鹿にしてきた。
凄く腹が立ったんだけど、同時に何か恥ずかしくて、それから人形はダンボールに入れて押し入れにしまった。
しばらくしてじいちゃんに、もう人形で遊ばないのか?って聞かれた。
友達にバカにされたから押し入れにしまったと言うと、色気付いてきたんかぁと笑ってた。
そんで、お前がよく遊んでたあの怪獣いるだろ?俺あれ苦手だったんだよ、と言った。
もうお前も中学生だし聞いてくれるか、とこんな話をしてくれた。
じいちゃんの家は代々農家で、子供の頃から田んぼや畑作業を手伝ってたそうだ。
15歳の時、近所の同世代の子たちと稲刈りをしてたらもの凄く焦げ臭いニオイがして、どこかで野焼きでもしてるのかな?って思った。
そしたら真っ黒な煙と白い煙がぶわーっと周りを包んで、その煙の中に何とも言えない歩き方をした何かが見えた。
形的には人間のシルエットだったから、煙を吸い込んで苦しくなったのかな?って思って、大丈夫ですかー?って大声で聞いたらしい。
そしたらそれが「ぐがが… ががあぁぁ」とこれまた何とも言えない声を上げて、煙が晴れた瞬間その存在が鮮明に見えた。
全身、黒と白のマダラ模様の人間だった。
じゅわわ、、と皮膚が焼ける音と臭い、真っ黒になった皮膚と衣服が焼けて肌に張り付いてる状態が、シーボーズにそっくりだったらしい。
周りの人間はみんな悲鳴を上げて逃げていったが、じいちゃんは大急ぎで近くの家に駆け込み人が燃えてると知らせた。
その後は大人たちが大慌てでバケツを持ち出して、田んぼの用水路から水を汲んで焼け爛れた人にかけまくったそうだ。
最終的にその人は亡くなったらしい。
精神疾患を患ってたみたいで、灯油をかぶって焼身自殺をしたんだって。
とにかくその姿があまりにも衝撃的だったから、ず
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