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中編

食い物の恨み

匿名 2025年7月13日
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GWに妻と子供たちを連れて、妻の母の還暦祝いを有名な観光都市の高級レストランで行うことになっていた。 日頃、妻の実家にもお世話になっていることもあって俺が前金で全額支払った。 義母は勿論、妻や子供たちも楽しみにしていた。 当日会場のレストランに向かうと、店員が真っ青な顔で「満席」だと言った。 俺は「そんなはずはない。前金で支払って予約もしたんだから。」と言い、どこかでダブルブッキングしたか、何者かが予約を横取りした可能性を伝えたが、店員はそれは調べられないという。 話を聞いてみると俺たちは「家族5人」で予約していたが、「5人」という人数だけ決まっていて5人で座れる席はいくつか確保していたものの、具体的にどこの席になるかまでは決まってなかったらしい。 だから、店員のミスや誰かが成り済まして「5人」で入り、その予約とすり替わってしまった可能性があるという。 そのあとは責任者が出てきて、丁重な謝罪と再発防止の話を聞かされた。 俺は知り合いか誰かが成り済ましたかもしれないと店を見せてもらおうとしたが、お客様のプライバシーやトラブル防止の観点からできないそうだ。知り合いを見つけたところでそのお客様が正規の手続きをして予約を入れた可能性も否定できない。 支払い済の会費はその場で全額返金してくれたが、楽しみにしていたディナーはどうにもならない。 義母には後日また会を開くと伝えその日はお開きになった。 ・・ 数日後、幼稚園に子供を送っていき俺は車の運転席から見ていると、同じクラスのAくんのママ(以下Aママ)が妻に喧嘩腰に絡んでいた。 「あの店でのお金払ってよ!あんたの家の予約でしょ!」 同じは慌てて車から出て話を聞くと・・ どうやらAママがうちに成り済まして、ディナーの予約を横取りしたらしい。 うちの家族がそのレストランでディナーをすることをAくんが幼稚園で聞きママの耳に入った。 その日、そのレストランの近くまでお出かけに来ていたAさん家族は、時間より早めに行けば成り済まして予約を横取りできるかもって思ったらしい。夫も子供たちも誰も止めようとしなかったそうだから驚きだ。 ところが、後に俺たちが来て予約がダブルブッキングしたことや、Aさん家族は予約票や事前支払いを証明するものを持ってなかったこともあって、Aさん家族が会計の際に全額支払わされたようだ。 金額は決して安いものではなく、それでAママは我が家に支払わせようとしているのだと。 俺は呆れながらAママを見ていたが、ピン!と閃いた。 「Aさんの奥さん。それは失礼しました。Aさんの言うようにそのときの食事代とちょっとしたお詫びの品を渡しますので、少し我が家まで御足労願えますか。」 Aさんは険しい顔が少し緩み、俺の車の後部座席に乗った。 ・・・ 我が家の庭で、バーベキューを楽しむ俺たち。 義母の還暦祝いはこんな形で行うことになった。 レストランのご馳走も良さそうだったが、こんなアットホームな雰囲気も悪くない。 義母は勿論、子供たちは肉を頬張りながら 「このお肉美味しいね!」 「そうそう、なかなか食べたことない味な気もするけど何の肉?」 俺は笑いながら 「ちょっと高めの牛肉だよ。あと鶏肉も豚肉も食べ放題だ。色んな肉を一緒に食べるから違った味に感じるんじゃないか?」 「なぁんだ!そっか。」 しばらく肉を焼いたあと、鉄板のことは妻に任せて俺は家の中に向かった。 「あなた、どこにいくの?」 妻が聞くと俺は 「ちょっと、また食材を取ってくるよ。」 「まだ食べるの?」 「いいじゃないか。今日くらいは!」 義母も俺を見てにこにこと微笑んでいた。 俺は家の中に入り、地下の奥まった部屋に向かった。 そして扉を開けると・・・

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