
ある音楽イベントに参加した時、周りにはあまりファンがいなくて、同じように追っかけをしている人たちとの関係はどんどん深まっていった。
その中で特に目立っていたのは、いつもニコニコしているGさんだった。彼は「SNSやってる?」と私に聞いてきた。私もとりあえず流行に乗ってみようと思い、彼の勧めでSNSに登録した。最初は少し不安があったが、ファン同士の交流が楽しく、すぐに慣れてしまった。
登録後、Gさんや他のファンたちと連絡を取り合う日々が続いた。ところが、ある日、あまり話したことのないHからもメッセージが来るようになった。彼とのやり取りは楽しかったが、実際に会った時は何故か彼が無口になるのが気になっていた。
そんな中、Hから「オフ会を開こう」と誘われた。私には彼氏がいたので、他の人も交えようと提案したが、Hは「今回は二人だけで会いたい」と言った。少し不安になった私は、正直に彼氏がいるから無理だと断った。
その後、Hから謝罪のメッセージが届いた。「急に誘ってごめんなさい。」私は「全然大丈夫です。またイベントで会いましょう!」と返信した。
しかし、Hはその後再度オフ会を提案してきた。彼が「私さんの近くの駅からすぐ来られる場所で開催する」と言った時、驚いた。私の住んでいるエリアを一切教えた覚えがなかったからだ。恐怖を感じ、慌ててHをブロックした。翌日からは通勤も自転車に切り替え、外出を控えるようになった。
それでも心配した友人のGさんから連絡があり、事情を話すと「Hに注意しておくから安心して」と言ってくれた。少し心が軽くなった。
ある日、仕事を終えて帰宅すると、マンションの前にHが立っていた。周囲をうかがいながら、私を待っているようだった。恐怖で体が固まり、すぐに近くのコンビニに逃げ込み、彼氏に電話をかけて助けを求めた。
彼氏が迎えに来てくれたものの、警察に相談しても、実害がない限り動けないと言われた。それからは彼氏の家に避難し、必要なものを彼に持ってきてもらう生活が続いた。
ある日、久しぶりにSNSを開くと、Hからの大量のメッセージが届いていた。「家の前にいるけど、まだ帰ってこないかな?」「おつまみを買ってきたから、私さんの部屋でオフ会しよう」といった内容が何十件も並んでいた。気持ちが沈み、アカウントを削除することにした。
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