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中編

学生寮の足音

(゜Д゜) 2日前
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さがりになるとちょっとした用事の時は裸足でサッと済ませますが。 それにしても真夜中にずっと裸足でただ歩き回るなんておかしい。 しばらくして気が付いたのですが、どうやらその足音の主は歩き回ってはピタリと止まり、また歩き回っては止まるを繰り返しているようなのです。 流石に怖くなり、扉が見えないようにキッチンと部屋を仕切るカーテンを閉めることにしました。 物音を立てないようにそ~っとカーテンを引き始めたその時、足音が止まりました。 そして嫌な予感はしましたが、つい扉の下を見てしまったのです。 予感は的中。 私の部屋の前で影が止まっていました。 入り込んでいる明かりの真ん中だけ影が出来ています。 誰かが部屋の前に立っている……。 心臓がドックンドックンと体が震えるほどに大きく脈打つのが分かります。 扉に鍵はかけていましたが、息を殺して目を瞑り影が去るのを待つことにしました。 体感時間は長く感じましたが、おそらくほんの数秒程でまた『ヒタ ヒタ 』という足音が聞こえたので、今がチャンスだと思い目を開けて扉を見ました。 影はありません。 そしてカーテンを半分まで閉めた時… ガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャガチャ ドアノブを乱暴に回す音が! 私は思い切りカーテンを閉め、ベッドへ戻ると布団を頭からかぶって丸くなりました。 「やめてやめてやめてやめてやめて…。」 こころの中でひたすら唱えます。 しばらくガチャガチャと音がしていましたが、やがてまた ヒタ ヒタ と廊下を歩きだしました。 歩いては止まり、歩いては止まり……。 私は縮こまって耳をふさぎ震えていました。 そしていつの間にか眠っていたようで目を覚ました時には昼近くになっており、廊下からはいつもの賑やかな声が聞こえていました。 昨夜のことは現実だったのか、それとも夢だったのか。 起きた頃には記憶が曖昧になっていました。 友人らにこのことを話しましたが、何も聞こえなかったと……。 それから寮を出るまであの足音を聞くことはありませんでしたが、寝る時は扉の下の隙間が見えないようダンボールなどを置いて、必ずカーテンを閉め、豆電球を点けておくようになりました。 今でも母校の学生たちに利用されている寮です。

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