
長編
Yの間
匿名 2015年9月1日
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一応実話です。文章を組み立てるのが下手糞なので読みにくい、誤字脱字等はご了承ください。
私が小学4年生の時のことです。私の通っていた小学校では4年生は行事で必ず地元に有る島で合宿をする決まりになっていました。(今は別の林間学校での合宿らしいです)
その島にある元小学校を改装した合宿場に私たちは滞在することになりました。
島自体はちょっと有名な伝説があり、観光地としてもやや賑わいのある有人島です。小4の時に行ったきりの場所ですが、今思い出してみると実際合宿場に行くまで小さな漁港や段々畑のように並ぶ家々、山に入っていく山道には小さな沢、島の神様をまつる祠があったりと、とても良い雰囲気のある島でした。
そうしたところを通っていくと島の山頂近いところに合宿場と旧小学校校舎があり、古くて雑草が生い茂ってるせいか当時は「肝試ししたら面白そう!」とかいう馬鹿な考えしか思い浮かばなかった記憶がります。
(旧校舎は立ち入り禁止になっていました)
そこで会った、合宿場で案内役というかそういった役職についている30前後のお兄さんがこんな話をしました。
「ここの合宿場には唯一ベランダのある部屋…Y(植物の名前)の間って部屋があって、そこのベランダから自殺した女の人が居るんだ。で、その人の霊が出るらしい」
よくありそうなべったべたな話ですが、当時子供だった私たちはキャーキャー怖いだの真に受けてました。(自分含む)
そして何の因果か私たちのクラスの女子がよりにもよってYの間に部屋割りにぶち当たりました。
実際入ったYの間は畳部屋であまり掃除されていないらしく、襖に古い染みが茶色黒といくつもあり、虫の死骸が隅にいくつか転がっていました。
そしてベランダというよりはベランダに近い手すり格子付きの床から数えて高さ1,5・6mくらいの大きな窓があり開閉自由でした。窓を開けてベランダの下を見るとコンクリートで、落ちたとしても打ち所が悪くなければ骨折くらいで済むかな?程度だったと思います。(ざっと高さ4・5メートルくらい)
試しに他の部屋も覗き見ましたがただの窓はあってもYの間のようなベランダはありませんでした。
そうして何やかんやで就寝時間になり、クラスの女子全員で例のベランダの鍵をがっちり閉め確認しました。
私は「何か起こっても朝まで爆睡すれば大丈夫だろう」と思いながらクラスメイト曰く、「クラスで一番早く寝た」そうです。
ですが想いと裏腹に夜中に目が覚めてしまい、必死に「ねろ~」と、暗示をかけていました。目を開けるとすぐ目の前にある襖の染みが怖かったことを思い出します。そして見なければいいのにやっぱりベランダの方を私は気になって向いてしまいました。
すると、
締めたはずの窓が開いていたのです。
開いた窓から吹いた風にベランダにかけられた、薄茶けたカーテンが揺らめいていました。
そっからはもう怖くなって、目をつぶって頑張って寝ました。
次の日女子全員で「誰が窓開けた会議」をし、結局誰も窓を開けていないことがわかり、夜の見回り担当の先生も窓は開けていなかっったらしく、まさにどいうこっちゃ状態でした。
時間は過ぎて帰りの船に乗っていた時の事です。その日の朝に若干体調を崩してた、友人の女の子が回復したのか私が座っていた席の近くに戻り席に座りました。
その子は学年では霊感がある子ことで有名な子で精神的な理由から体調不良にもなりやすい体の弱い子でもありました。
たまたま私が座っていた席では例のベランダの話が持ち切りで、その子も私のクラスだったので一緒にその晩寝ていました。
私が夜中にあった出来事を話すと、周りの子たちがこう言い始めました。
ある子は、
「うちもさ、夜中目覚めてベランダ見たら開いてるからそれでびっくりしたんだけど、実はなんかカーテンの所に髪の毛見えたんだよね。怖くなって布団潜ったんだけど」
またある子は、
「実は私も夜中覚めてベランダ見て、そしたら格子のとこになんか白い…手?みたいなのが見えて寝たふりしたけど結局それで目が覚めて、朝まで布団中で起きてたー」
そして霊感ある友人もやっぱり見ていたらしく
「髪が肩位の女の人がベランダの格子によっかかってた。でもあっちの方はあんまりこっちに興味なさそうだから大丈夫」
といっていたので、私含めた周りの女子は怖い怖いといいつつ自分たちに害はないと安堵しました。
霊感ある彼女曰く、自分の体調不良は前日からのものだそうで朝に悪化して帰るころに急によくなり持ち直したそうです。
私が「風邪でも引いていたのか?」と聞くとその子は「違う」といって首を振りました。「あてられたのかも」と船を降りるときに言いました。
しばらくして学校でその時の話を彼女に聞いたのですが、
合宿場にいく山道の途中、あの沢のあたりの茂みに、こちらをずっと見る30代くらいの女の霊が居たそうです。(ベランダのとは別人)
そこから山道路登っていくにつれ具合悪くなったんだとか。
その沢を「涼しいなー」と呑気に思ってた私とは…。ぞっとすると同時に霊感なくてよかったのかなんなのか微妙な気持ちになったのは今でも変な思い出です。
怖い話ではないと思いますが、子供のころの唯一の不思議体験として語る場所もないので、ここに幼稚な文ながら投稿させていただきました。
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