
ある冬の午後、大学生の美咲は、友人とともに近所の小さなカフェを訪れました。カフェは静かで、温かい飲み物が恋しい季節にはぴったりの場所でした。カウンターの向こうには、店主の佳人がいました。彼女はいつもニコニコしていて、常連客にはまるで家族のように接していました。
しかし、ある日、佳人の態度が少し変わったことに美咲は気がつきました。友人が「このカフェ、最近お客さんが減ってるよね」と言うと、佳人は微笑みながら「そうね、でも大丈夫」と言うだけでした。
その後、美咲はカフェのメニューに新たなアイテムが追加されているのを見つけました。それは『特製怨霊スムージー』という名のドリンクでした。奇妙に思ったものの、美咲は好奇心からそれを注文してみました。
飲んでみると、まるで身体の中に温かい光が広がるような感覚がしました。美咲はその瞬間、佳人が何か特別な力を持っているのではないかと考えました。彼女は、カフェを訪れることで何か変化が起こるのではと思い始めました。
数日後、美咲がカフェに行くと、佳人が姿を消していました。周りの人々は、佳人のことをまるで知らないかのように振る舞い、美咲は戸惑いを隠せませんでした。彼女は再び友人とともにカフェを訪れたが、誰も佳人の存在を覚えていないと言うのです。
混乱する美咲は、ネットで調べてみました。すると、かつてこのカフェで起きた悲しい事件について書かれた記事を見つけました。佳人は、かつて住んでいた町で不運な事故に遭い、その後このカフェを開いたものの、彼女の存在は徐々に忘れ去られていったというのです。
美咲は、あのスムージーには何か特別なものがあったのだと思い、再びカフェに行きました。すると、そこには新しい店主が立っていて、佳人のことを聞くと「そんな人は最初からいなかった」と言い放たれました。
美咲は恐れおののき、自分が飲んだスムージーの代償が何かあるのではと不安になりました。数日後、彼女は再びカフェに足を運び、今度は勇気を振り絞ってスムージーを再注文しました。すると、佳人の姿がふっと現れ、「あなたがここに来てくれて嬉しい」と微笑みました。
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