
長編
首刈り地蔵にお供えしてはいけません
匿名 2日前
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が普及し始めた頃でそこは圏外だったので
最寄りの交番まで歩いて行った。
じいちゃんは病死、ばあちゃんは自殺と警察から説明された。
じいちゃんの跡を追ってばあちゃんが自殺をした。そういうことらしい。
葬儀はしないこととし、お坊さんを霊安室に呼んでお経を上げてもらい火葬した。
家に帰る日、写真などを持って帰りたいから実家によってから帰ることにした。
財産はこの家以外に何もないから相続しないらしい。
この町に来るのはこれで最後。
母がいろいろやっている間、俺はなつかしい道を歩いた。
学校へ登校する道。公園でブランコに乗りながら考えた。
どうしようか。もうこの町と一片の関わりも持ちたくない。
このまま帰ったほうがいいか。でもあの足音と声がある。
そうすることこそがこの町との関わりをなくすことなんじゃないかと思った。
林の中へ入り首刈り地蔵へ持ってきたおにぎりをひとつお供えした。
何を願おう。誰を。すぐに思いつく名前はなかった。
俺は誰を殺したいんだろう。・・・・・・
(この町の人間全員を殺してください。)そう願った。
公園の方を向くと5,6人の人がこっちを見ていた。見知った顔もある。
向こうも俺が誰だかすぐに分かったと思う。
俺が近づいていくと目を逸らし誰も何も言ってこなかった。
俺も何も言わず無言ですれ違った。
足音と声は聞こえなくなった。
あの町の人達がどうなったのかはわからない。
~以下、首狩り地蔵の由来など~
首刈り地蔵を書いたものです。
首刈り地蔵については母に由来を聞いたことがあるくらいです。
母が子供の頃に聞いた話を十年以上前に聞いたので細かいところはわかりません。
おじいちゃんが生まれるよりもずっと昔。
首刈り地蔵はもともと首なし地蔵と呼ばれていたそうです。
なぜ首がないのかはわかりません。
とにかくそんな不気味なお地蔵様だから誰もお供え物をして手を合わせる人は
いなかったそうですが、一人だけ男の人が毎日お供え物をして拝んでいました。
ある日その男の人が殺されてしまいます。
犯人は結局見つからなかったそうですが、
その男の人の母親は諦められず息子に代わり
毎日、首無し地蔵にお供え物をし息子を殺した犯人を殺して欲しいと
お願いしたそうです。
何日か経ち、また二人の死者が出ました。
一人は首をしめられて、もう一人は首を切られて殺されていました。
普通なら連続殺人だと思うんですが、
こ
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chat_bubble コメント(5件)
- 言わずもがなですが、その後、東日本大震災で町は全滅したのですね。首狩地蔵恐るべし。防空頭巾
- 村八分で役場も役に立たないのに、郵便と警察が機能する不思議 村八分なら郵便や宅配物なんて勝手に捨てられるよ陸奥
- 祖父母 様、お気の毒に…K
- うちの町にも首無し地蔵あるわ(´Д` )それだったら怖!( ´_ゝ`)
- じいちゃん… ばぁちゃん…(´;ω;`)イリミナ