
インターホン
この話は、私が高校3年生の真冬の頃の話です。
いろいろ事情があり、学校を休んだある日の事です。
母と住んでるのですが、母は残業で夜中まで仕事で、家事などは私がしました。
家事を終え、母を待ちながらテレビを見ていた時、その時は10時をまわっていたのに、
『ピンポーン』
と、インターホンがなりました。
私はインターホンのカメラで誰なのかを確認しようと思い、カメラを見たけど誰もいませんでした。
私「…? ピンポンダッシュとかかな?」
と思い、ほっておきました。
ですが、また
『ピンポーン』
となったので一応確認しました。
けど、また誰もいませんでした。
念のため、外にでて確認しようと思い、外にでました。
こんな時間にあまり外に出たくありませんでした。
なぜなら、私の家の前にはお墓が並び立ってあるからです。
私「嫌やなぁ…。本当に。誰なんよ。」
と、ちょっと怒り気味に呟いた時でした。
ギィィィィィィ… ギィィィィィィ…。
という、錆びた自転車をこいでるような音がしたので、即振り向かえったのですが、回りには何もありませんでした。
私は怖くなり家に入って、テレビ(面白い番組)を見ようと思いリビングに入ると、また
『ピンポーン』
私は無視をしました。
ですが、
『ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン』
流石に私も怖すぎて、カメラを見ることができませんでした。
鳴りやまないインターホンの音に気が遠くなり、私は意識を失いました。
気がつくと、私はお葬式をしていました。
どうやら夢みていたようです。
誰のお葬式かと思い遺影を見ました。
それは、中学2年の時に交通事故で亡くなった従姉妹のN子でした。
ある日、N子と私はお買い物をしに近くのデパートまで自転車で行きました。
帰り、雨が降ったので念のため持ってきていた傘をさして帰りました。
その時でした。
N子の自転車が水溜まりでスリップし、道路へと転げおちたのです。
私はとっさに助けようと自転車を投げ出し、N子に近づいた瞬間――
ブーーーーーーー!!! ドスッ。
N子は亡くなりました。
真冬の時でした。
真冬…。
そうです。インターホンが鳴りやまなかったあの恐怖の日は、N子の命日だったのです。
すっかり私は日々の生活に疲れ、N子の事を忘れかけていました。
しかし、私はこの事件の全てを思い出しました。
錆びた自転車、雨に濡れて放置すると、こぐ時『ギィィィィィィ…』という音がでますよね?
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