
長編
怖音
匿名 3日前
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々と鳴る風の音と、
軋む家の音。
初一人暮らしの初台風。
イベント事のような妙な気分で少し浮かれており、
寝つき始めたのは深夜だったと思う。
「キィー、パタン」
「キィー、パタン」
という音がしていた。
いつものガチャガチャ音では無い為、
(ああ、台風でどっかの門が鳴ってんなー。)
位に思いつつ、再度眠りについた。。。
「キィー、パタン」
「キィー、パタン」
うるさいな!!!!
と気になり起きてしまった。。。。
さっきから1時間位経っただろうか??
台風だからしょうがないと思いつつも、
自分でこっそり閉めに行こうかと思い、
カーテンの隙間から音の方向を確認してみる。
例の家だった。。。
「キィー、パタン」
「キィー、パタン」
そこには、入口の門を開け閉めしている髪の長い女が立っていた。。。。
俺は固まってしまった。。。
「キィー、パタン」
「キィー、パタン」
その時ゆっくりそれはこちらに顔を向けて
きた。。。。
(やばい!!!!!!)
あまりの恐怖に身を隠す!!!!
(やばい!!やばい!!やばい!!)
(見られた??)
(この台風の中ずっといた!?)
焦りで頭の中がぐちゃぐちゃになりながらも、
異常な状況な事位はわかる。
聞いた事がない程の自分の心音をなんとか抑えようと深呼吸をする。
(大丈夫だ。。。カーテンの隙間から見ただけだ。こっちの姿は見えてないはず。。。)
その時、目の前のカーテンに女性の影が映る!!!
「うわああああああああああ!!!!」
背後に倒れ、俺は腰を抜かしてしまった。
「キィー、カリカリ、、、」
「キィー、カリカリ、、、」
窓に爪を立てている。
俺は身体を引きずりながらも反対の玄関の方へと逃げる。
すると
「ガチャ!!!ガチャ!!!ガチャ!!!」
「ガチャ!!!ガチャ!!!ガチャ!!!」
玄関の取手が激しくなる!!!!
俺、そこでわかったんだ。。。
(あの音、戸締りじゃなくて)
(中に入ろうとする音だったんだ。。。)
そこからの記憶はない。
翌日、俺は部屋を解約しに不動産へ行った。
急な解約の理由を聞かれ、昨日の事を説明すると
「やっぱりですか、、、、、、」
担当の人が言うには、毎回その理由で解約されるから家賃が安かったとのこと。。。
その部屋自体に問題がある訳では
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