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中編

警告

めぐりん 3日前
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その明確な存在感に、一抹の不安を感じながら尚も眼を醒まそうともがき続ける。 暫くして両手の小指が動く様になる。 指から手、手から腕と徐々に身体の大きな部分まで動くことを実感できた。 ただそれでもまだ、仁王立ちのそれは消えない。 やがて身体が全て自由に動かせる様になる。 同時に完全に覚醒している自分を確かめることが出来た。 意を決して瞼をぎゅっと閉じながら、身体を起こし眼の前の幻想を断ち切ろうとした。 仰向けから上体を完全に起こし切ろうという瞬間、物凄い力でその動作が遮られた。 息ができないほどの圧迫感を感じながらも、状況の把握に努めると、私の上半身は何者かによって抑え付けられているのが分かった。 私の身体に覆いかぶさりながら、両腕を抱きかかえる何か。 相手は先程の体制から180度回転し、私の上に覆いかぶさるかたちになっていると思われた。 顔面に掛かる生暖かい空気は、瞼を閉じていても得体の知れない何かの息遣いを容易に想像できた。 両腕を締め付ける強さが次第に強くなる。 うぅ、、、、 痛みからと、自らの顔面に掛かる何者かの息遣いの強烈な匂いが、私の呼吸を許さなかった。 息ができない苦しさから意識が朦朧としてくる。 いつしか私は意識を失っていた。 気がつくとまた、朝の陽射しで目が醒める。 夜に起こったことに呆然とする。 金縛りは確かに溶けた。 夢ではなく現実に起きたことを物語る様に、両腕の痛みと大きな痣。 そして異臭を放つ私のヨダレだらけのTシャツ。 何より、呼吸が出来ず朦朧とした意識の中で、はっきりとこう聞こえた。 「何をしても無駄。もっと苦しめ。」 男とも女とも取れないその声の主が、何者なのか、私はこれからどうすれば良いのか途方に暮れていた。 皆さんも金縛りには呉々も気を付けて下さい。 ただの疲労と高を括っていると、酷い目に遭い、私の様に今では毎夜例の何かに悩まされる事になります。

後日談:

  • お祓いに行きましたが、効果はなく今でもその何かに悩まされています。

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  • 念彼観音力(ねんぴかんのんりき)と唱えましょう。 何度も。何度も。
    ぷーたん
  • 心お察しします。金縛り歴何十年になり、解決に奔走しましたが、願い叶わず今にいたります。現象そのものには諦めていますが、異形の者が出現した時は闘います。害の無いものには、なにも出来ないから帰るように心のなかで訴え、触れてきたものには酷い言葉で立ち向います。心は強く負けないでください。
    匿名
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