
大学生の頃、同じ学部で知り合った男子でちょっといいなって思った子がいた。
話が合うし優しそうだし、気持ちとしては「好き」に近い感情だった。
ただ男子はちょっと奥手なのか、鈍感なのか、あるいは私に興味ないのか・・。
このままでは何もないまま終わってしまうと思った私は、思い切って彼をデートに誘ってみた。
すると彼は
「あ、いいよ。でもママに聞いて見るよ。」
このとき「?」と思った私だったが、しつけの厳しい家庭なのか、あるいは要介護の母なのか家庭の事情は分からないので、
「分かった、良かったらラインしてね!」
と言って私の連絡先を教えた。
このときも
「QRコードって何だっけ?」
とか聞かれて内心
「はぁ?」
って思ったが。そしてその夜、
「ママがいいよって言ったから、行ってもいいよ。」
と来たときは、やっぱりやめようかなって思った。
翌日、待ち合わせ場所で待っていると時間になっても来なかった。
「やっぱりダメだな」
って思っていると、目の前の駐車場に車が止まった。
私は一瞬「車持ってんだ!悪くはないかも」って思っていると、助手席からは彼、運転席からは母親であろう年輩の女性が出てきた。
「おいおい、デートに親が送迎して、しかも遅刻かよ!」
と思った。
彼は母親とともにこちらに歩いてきた。
彼は黙ったままで
「今日は、息子の〇〇ちゃんをデートに誘ってくれてありがとうございます。私は母の〇子です。今日一日よろしくお願いします。」
呆気にとられる私。
すると母は
「ほら〇〇ちゃんも、きちんと挨拶しなさい!」
「よ、よろしくお願いします・・」
こいつは幼稚園児か?
私は呆れながらも、今更無理ですとは言えないので。
「分かりました。じゃあ、行こうか。」
と彼(以下、マザ男)に言うと、母は
「やだぁー、私も行くのよ!」
「え?」
「だって、マザ男ちゃんの初めてのデートなんですもの!一緒にいないと心配で。」
この時点で「じゃあ、ママとデートすれば?」って言ってやろうと思ったが、それも堪えた。
このとき、私の心境は噴火活動を始めた火山だった。
そのあと、はじめの予定だった映画館へ。
チケット売り場に並ぶと、何も言ってないのに母は
「あなたは自分で払いなさいよ。私はマザ男ちゃんと2人分払うから。」
別に奢ってもらえるとは思ってないけどさ、何その言い方!
その映画館は入場チケットは共通で、中で見たい映画の列に並ぶようになっていた。
さっきから、映画館で並ぶまでマザ男と母とくっついたままで私は1人で歩いていた。
後日談:
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