いる子供たちがいました。 再びゆっくり鏡に視線を戻すと、既に先ほどの子供たちの姿は映っておらず、私たちや掃除をしている子供たちの姿しかありませんでした。 私とNは猛然と逃げ出しました。 「幽霊だ！幽霊だ～～！」 と大騒ぎしながら教室に戻り、担任の先生に涙ながらに二人で訴えました。 もう鏡は見たくないので掃除はできないと懇願し、何とか鏡掃除から外してもらいました。 結局私とNが見たものは、先生はもちろん、他の友人らにも信じてもらえないままでした。しかし私とNは今でも会えばあの時のことを話します。間違いなく、二人とも同じものを見ていたのです。 今では体育館も新築されたので、あの鏡が今どこにあるのかは知りません。 あの時の不思議な体験がきっかけとなり、それ以降、私は色々な不思議なものを見るようになっていったのです。