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中編

浴室の夢

GX-51 3日前
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うに。 その様子を見ていた宮本が咄嗟にこれは良くない夢だと認識した瞬間、彼は目覚めたという。 何故その話を今、私にしたのか、普段の彼であればこういった体験の話を自分から進んでしたがるとは思えない。 「先輩、また何かに取り憑かれてたりすんじゃないですか?」 「いやぁ、今回のはそういうのとは違う気がするんだよなぁ」 「どういう感じなんです?」 「あれは多分、着いてきたっていう感じかなぁ」 彼は先ほどまでと同じ私の方に視線は向いているのに、別の何かを見ているような目をしており、私の質問に対する答えも何処か上の空だった。 そして、私は二言三言宮本に喋りかけた後で、ふとある事に気付いた。 宮本の住む部屋は玄関から入ってまっすぐ伸びた廊下の先に八畳の部屋がある。 部屋に入るまでの廊下には、キッチンがあり、トイレと浴室が設けられている。 そして私は今、廊下を背にして宮本の対面に座っていた。 宮本の位置からすると、ちょうど私を通り過ぎて夢で見た浴室に視線が向けられる位置である。 その時、私の頭の中にある映像が不意に浮かんだ。 私の背後、八畳の部屋と廊下を区切るすりガラスのドアの向こう側に立つぼやけた人影がじっとこちらを見つめているのだ。 私は何気なく後ろを振り向いて、すりガラスの向こう側を確認した。 勿論、そこには何もいない。 「変な夢ですね」 「まぁ、夢だったから良かったけどね。実際に起きた事なら、俺 怖くて絶対風呂に入らなくなるよ」 今でも何故 宮本が唐突にこの不思議な話を語ったのか理由はわからない。 その日、私は飲み会が始まっても壁を背に座り続けた。

後日談:

  • 初めまして七品と申します。 怪談や怖い話、オカルトが好きで今まで色々な人から実体験や噂話などを聞いてきました。 先輩の宮本は仮名ですが、話自体は先輩から実際に聞き、また彼もこの話以外に多くの霊体験をしている人物です。 話に起こすとあまり怖くないのですが、実際にこの話を聞いた時に感じたあの薄ら寒さが忘れられず、投稿させていただきました。

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  • じわっと怖い感じします
    こたくん
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